食品表示の目検リスクと現場のストレスに警鐘。デジタル校正が負担軽減の糸口に~株式会社Too

PR法令対策2021.02.16

食品表示の目検リスクと現場のストレスに警鐘。デジタル校正が負担軽減の糸口に~株式会社Too

2021.02.16

食品表示の目検リスクと現場のストレスに警鐘。デジタル校正が負担軽減の糸口に~株式会社Too

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賞味期限の誤表示やアレルギー物質表示の欠落。食品メーカーにとってパッケージ表記のささいなミスは、時として大量の食品リコール(自主回収)につながってしまう。間違いが許されない校正担当者のプレッシャーはいかばかりだろう。どんなに時間をかけ、ダブルチェック、トリプルチェックと入念に確認しても、ヒューマンエラーはゼロにはならない。

人の目や手で行ってきた校正をデジタル化する検査ツールも登場し、様々な業種で利用されている。サービスを提供する株式会社Tooは、食品表示の校正にかかる現場の負荷も、デジタル校正・検版によって解決できると糸口を示している。

目次

食品リコール(自主回収)の原因は半数以上が食品表示ミス

食品表示で特定原材料「卵」が欠落していた、「2021年2月〇日」とすべき賞味期限を「2031年2月〇日」と誤表記してしまったといったミスは食品表示法に抵触する。メーカーは該当商品を自主的に回収したうえで行政に報告しなければならない。現在、各自治体の条例に基づいて行われている事故情報の届出は、改正食品衛生法によって2021年6月以降に義務化され、国が一元管理・公開する流れとなっている。

以下はフーズチャネルが、食品事故情報の発表を基に作成したグラフだ。2020年前半(1~6月末)に公表された食品事故は289件。内訳をみると、アレルギー表示の欠落や賞味・消費期限の誤表示といった食品表示に関するものが全体の6割を超えている。この傾向は、長年変わっていない。

自主回収全体の半数以上が食品表示ミスという数字の背後には、事故になる前のヒヤリハット事例が何倍も存在する。修正箇所の見落としで何度も手戻りを繰り返したり、時には出荷前にミスが発覚して手作業でシールを貼りなおしたりといった作業負担が生じているのだ。

校正担当者がダブルチェック、トリプルチェックと厳しく確認しているはずなのにミスが発生してしまうのはなぜか。それは、「人が行っているから」に他ならないという。食品表示の校正作業を支援するデジタル検版システムを提供している株式会社Tooの塚本信明氏(ソリューションサービス部)、古賀正氏(DX推進部)、加藤美月氏(DX推進部)に、デジタル校正のメリットを伺った。

マンパワーでは限界。食品表示のチェック作業をデジタル化するメリット

校正は本来、専門部署やプロダクションがあるような専門性の高い業務だが、食品メーカーでは品質管理部門や商品開発部門、マーケティング部門などが兼務でそれぞれの担当領域のチェックを担っているケースが多い。

DX推進部マネージャー
古賀 正 氏

人の目が多ければそれだけ確認の精度は高まりそうなものだが、目視である限りヒューマンエラーはゼロにはならないという。

「100%完璧な人は存在しません。交通安全の講習などで“だろう運転”の危険性を聞いたことはありませんか?

たとえダブルチェック、トリプルチェックと何度確認しても、“これだけ複数の目でチェックしているんだから大丈夫だろう”と思い込みがはたらくと、思いがけない見落としが生じてしまいます 」(DX推進部マネージャー古賀正 氏、以下古賀氏)

たとえば食品表示法の表示基準が変更された場合は、パッケージもすべて変えなければならない。そうでなくても製品の原材料は常に改廃されており、それにともないパッケージの内容表示も変更される。

膨大なチェック作業にかかる時間と手間が、製品の品質管理やパッケージデザインの制作といった、各部署本来の業務を圧迫してしまう食品メーカーの課題は、企業規模の大小を問わない。

社会的に食の安心・安全への意識は年々高まっている一方で、労働人口の減少や働き方改革によって従業員に負担をかけない労働環境が求められている。

ソリューションサービス部
マネージャー 塚本 信明 氏

「食品表示は人の命に関わるだけに社会的責任も重く、校正担当者は常にプレッシャーとストレスにさらされている状態です。デジタル校正を検討されるきっかけとして、校正作業の負荷を下げて本来の業務に注力してもらいたい、どうにかできないか、という声を多くいただいています」(ソリューションサービス部マネージャー 塚本 信明 氏)

新型コロナウイルス感染拡大防止でテレワークが求められる昨今、紙に出力して行わければならない校正・検版作業がオンラインで可能な点も注目されている。

デジタル校正とは? 食品表示チェックを自動化する画期的なツール

校正のタイミングは、原稿と版下の突き合わせや、修正前後の版下同士の突き合わせ、また版下と刷り見本との比較といったいくつもの工程上で発生する。株式会社Tooで取り扱う、文字検査ソフト『フォルトファインダープロ』、画像検査ソフト『Hallmarker』シリーズなど複数のツールを使えば、原稿作成から印刷までどの段階のチェックにも対応可能だという。

たとえばデザインデータ同士のチェックはもちろんのこと、そのデザインレイアウトデータがワードやエクセルで作成された表記指示書に基づいているかといったチェックも可能だ。また版下データと印刷した校正紙のような、デジタルとアナログでの比較もできる。

ある段階のデータの突き合わせを自動化したい、突き合わせではないチェック箇所が100項目あるなど、企業や商品によってチェックポイントは異なる。

株式会社Tooは、各社のニーズに合わせてカスタマイズすることで最適化したツールを開発する『TooAI SUITE』というサービスも提供しており、時にフロー自体を見直して業務改善を支援する場合もある。

高い精度で、原稿と版下データの突き合わせが可能だ

様々なパターンの比較に対応するデジタル校正サービス(Too)

「これまで人の手と目の労力によって保たれてきた部分をデジタル化することで、読み合わせの回数が減った、回数自体は変わらなくてもかける時間が短縮したという効果が出た事例はたくさんあります。チェック工数が削減できコストダウンしながら校正品質を安定化できるので、得られる効果は導入コスト以上との声をいただいています」(古賀氏)

何より担当者がストレスから解放され、本来の業務にマンパワーを割けるのは数字には出ないメリットといえるだろう。IT化によって食品表示ミスを防ぐことで、会社としては損害の発生を抑止でき、消費者は安心して製品を手にとり口にできるのだ。

食品表示ミスゼロと従業員負担の軽減の両立

デジタル校正で作業効率が向上するのはわかっていても、なかなか導入に至れない、というメーカーも少なくないだろう。チェックが複数部署にわたる社内事情でとりまとめが難しい、デザイン会社や印刷会社など外部との調整が難しいといった事情があると新たなツールを採用するのに二の足を踏みがちだ。

だがコロナ禍の影響で社会の潮流は校正のデジタル化へと向かいつつある。今後、パンデミックや天災といった状況下で従業員の安全を守りながら事業継続のあり方を模索する上で、ITツールの活用は必然的に選択肢のひとつとなってくるだろう。

「当社も、より使いやすいソリューションを提供し業界の発展とサステナビリティの実現をサポートしていきたいと考えています。パッケージ制作の最初から最後まで一貫したツールを展開していますので、まずはご相談いただければ。食品表示事故ゼロをめざし、ぜひご一緒に課題解決に向けて力を合わせてまいりましょう」(古賀氏)

パッケージ校正ソリューション(株式会社Too)

■会社概要
創業1919年、「すべての人々がクリエイティブになれる環境をクリエイトする」をミッションに、デザイン、アートなどのクリエイティブ市場を盛り上げ、お客様が本業や制作に専念できる環境の構築を中心としたビジネスを展開。大きく変化を続ける世界で次の時代を見据え、新しい価値の創造や文化に貢献する企業を目指している。

商社としてアップル、アドビ、オートデスクといったデジタルクリエイティブツールの販売、運用、保守支援サービスを行う他、デザイン、イラスト用カラーマーカー「コピック」や自動車などのプロダクトデザイン向けインダストリアルクレイとフィルム等、オリジナル製品を世界に向けて製造販売するメーカーでもある。

■公式URL:https://www.too.com/

Tooパッケージ校正ソリューションご紹介ページはこちら
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■イベント出展のお知らせ
株式会社Tooは、公益社団法人日本包装技術協会主催「TOKYO PACK 2021(2021東京国際包装展)」に出展します。TOKYO PACK 2021は2021年2月24日(水)-26日(金)3日間、東京ビッグサイト(東京国際展示場)にて開催。

Tooブースでは、パッケージ制作向けにデジタル校正検査の各種ソリューションをご紹介します。
また、同会場にてパッケージダミーやラベル制作をご提案している株式会社沖データブースとの、相互キャンペーンも開催します。Tooブース、沖データブースともにぜひお立ち寄りください。

また、パッケージ制作向け校正個別相談会を、2021年3月9日、3月24日、株式会社Too(東京虎ノ門)にて開催いたします。リモートによるご相談が可能です。

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