コンセプトは、毎日でも通いたい街のコミュニティスペース
【Q】メインで展開している「バルザル」のコンセプトについて教えて下さい。
弊社の理念の一つに「飲食を通じた地域貢献」というものがあります。それを実現するために、「街のコミュニティスペース」のような存在にしようと考えました。ですので、簡単に言うと、デイリーユースしていただける、気軽に使える店を目指しています。
【Q】頻繁に通ってもらうために工夫していることはありますか?
まず、客単価は関西の一般的な居酒屋より安めの2200円~2300円くらいに設定しています。
あと、グランドメニューは全店舗で統一していますが、それぞれの店舗で違ったおすすめメニューを用意しています。たとえば「鉄板焼き」「串揚げ」など、そのエリアにお店がないジャンルにして、できるだけ他店と競合しないようにしています。
私はもともと本社がぜんぶ指示を出してうまくまわるとは思っていません。目標とする「街のコミュニティスペース」は、現場スタッフとお店にいらっしゃるお客様とのコミュニケーションがあって成り立つものです。そのためには、遊びの余白みたいなものはあったほうがいい。すべてルール化された「ザ・チェーン店」的なやり方は、ウチには向いていないんですよ。
成長の影に潜んでいた落とし穴
【Q】1号店を出した後、店舗展開は順調に進んだのでしょうか?
神戸の三宮・元町エリアの3店舗を除いては、都心から少し外れた、いわゆる下町と呼ばれるようなエリアで順調に出店してきました。早い段階でバル業態を手がけたことで、スピード感をもって店舗展開が出来たという感じはあります。ただ、バル業態が飽和状態を迎えた2013年~2014年はキツかったですね…。