今回は国際的な食品規格「コーデックス(CODEX)」に関して紹介するよ!
コーデックスとは?
コーデックスとは、コーデックス・アリメンタリウス(Codex Alimentarius)という「食品規格」を意味するラテン語を略したものであり、コーデックス規格とも呼ばれています。
コーデックス規格とは、端的にはコーデックス委員会で策定された国際食品規格のことです。
コーデックス規格とコーデックス委員会
コーデックス規格を策定しているのが、国際食品規格委員会、通称コーデックス委員会です。コーデックス委員会は、国連機関であるFAO(国連食糧農業機関)とWHO(世界保健機関)が合同で1962年に設立し、2023年3月時点では日本を含む188カ国と1加盟機関(EU)が参加しています。コーデックス規格は国際社会で共有される食品規格として、世界的に認められています。
コーデックス委員会は、食品衛生のガイドラインや規格を作ることで食の安全を守り、食品取引の公正性を保つこと役割があるのです。
コーデックスの規格づくりの8ステップ
コーデックスで規格が作られるまでには、コーデックス委員会内で食品規格を作るための議論が行われます。この議論から提案文書が作成され、年に1度の総会に提出される流れです。
コーデックス委員会では、新規提案から規格原案採択の5ステップと企画案作成から最終採択までの3ステップの合計8ステップで作業を進めるようにマニュアルで定められています。
ステップ1 | 総会が執行委員会による作業評価結果を考慮して規格作成を決定する |
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ステップ2 | 事務局が規格原案の手配をする |
ステップ3 | 規格原案について各国のコメントを求める |
ステップ4 | 部会が規格原案を検討する |
ステップ5 | 規格原案について各国のコメントを求め、そのコメントと執行委員会による作業評価結果に基づき、総会が規格原案の採択を検討する |
ステップ6 | 規格案について各国のコメントを求める |
ステップ7 | 部会が規格案を検討する |
ステップ8 | 規格案について各国のコメントを求め、そのコメントと執行委員会による作業評価結果に基づき、総会が規格案を検討し、コーデックス規格として採択する |
HACCPとコーデックスの関係性
2021年6月から施行となったHACCP(ハサップ)もコーデックス規格と関係しています。
HACCPは世界のさまざまな国で制定、運用されています。そこで食品衛生の国際基準とするためにコーデックス委員会にてCODEX HACCPが作られました。CODEX HACCPは国内の大手食品メーカーなどが準じる形で運用されており、飲食店などで運用されるものはCODEX HACCP衛生管理を基に自治体などによってルール化されて運用されています。
また、HACCPだけでなくJAS規格など、コーデックスを参考にして作られた国内向けの食品規格が複数あります。
参考:農林水産省「コーデックス委員会」
参考:厚生労働省「コーデックス規格の特徴」
コーデックス委員会で公平に精査をされて、しっかりと議論したうえで策定された国際規格がコーデックス規格なんだね!