流通の進化とスマートフォンがもたらした、お取り寄せ市場の拡大
「おとりよせネット」プロデューサーとして、サイトの全体管理や方向性の策定、企画立案などに携わる笹田氏は、拡大するお取り寄せ市場をどのように捉えているのか。
「毎年徐々に市場が広がり、右肩上がりが続いています。2015年11月におとりよせネットで実施したアンケートでも、22%のユーザーが、直近3年以内に初めてネットを使ってお取り寄せをした、と回答しています」
「その大きな要因の一つは、流通の進化でしょう。例えばAmazonでは、一部地域に限りますが、注文からお届けまで1時間以内というサービスも実現しています。また生鮮食品や魚介類、パンなど、今まで取り寄せるのが難しかったものも取り寄せられるようになってきています。しかも、おいしい。実際、2015年12月におとりよせネットで発表した『ベストお取り寄せ大賞2015』では、総合大賞に選ばれたのがクロワッサンでした。2年連続です」
ただ、通販という点では、昔からデパートや冠婚葬祭などのカタログ通販も存在した。それらを凌ぐネット通販によるお取り寄せの台頭は、何が原因なのだろうか。
「やはり、スマートフォンの普及が大きいですね。思いついたらその場で注文できるということが、追い風になっていると思います。おとりよせネットでも、60%以上がスマートフォンからのアクセスですし、先ほどのアンケートでもスマートフォンで食品のお取り寄せをされたことがある方は53%に上ります。今後さらに、スマートフォンユーザーに対するアプローチが重要です」
さらに、カタログ通販と比較して、売れ筋や人気商品に変化が現れているという。