「例えば、紙媒体を好む層とWEB媒体を好む層には差があります。見る人が違えば、売れ筋や人気商品も変わってきます。媒体に接している人たちの嗜好の違いが反映されているわけです」
写真うつりが悪いと人気が出ないことも
では、現在の主流となっているWEB媒体を通じたお取り寄せにおいて、人気商品の特徴やポイントなど、傾向はあるのだろうか?
「おいしさは前提として、他にいろいろあるとは思いますが、例えば写真うつりが良くない商品は、商品自体がどんなに良いものであっても、それが伝わらないということはありますね。特に、InstagramやFacebookが台頭し、SNSで『こんなもの手に入れた』と伝えたい人も多いので。写真が良くなければ購入のきっかけを失いやすく、なかなか人気が出ないことも多いです。実際、よく売れているショップさんにお話をお伺いすると、常に写真うつりを工夫する努力をしていらっしゃいます。アンケートでも47%のユーザーが、お取り寄せをする決め手になったこととして、『商品画像が美味しそうだったから』と答えています」
写真という点では、商品自体の見た目だけでなく、もう一つ重要なものがあるという。
「パッケージも重要です。我々もショップの方に対して、パッケージをこんな感じにしてみてはと提案させていただくこともあるのですが、それによって売れ行きが変わることもあります」
また、写真やパッケージデザイン以外にも、売り手側が陥りやすいポイントがあるという。
「商品の何を伝えたいのか分からなかったり、商品の情報が足りないものは、どんなに良い商品であっても買い手にその良さは伝わりません。文章は、思った以上に読まれているのです」
「また、商品開発の際に他との差別化を考えると思いますが、奇をてらいすぎると買い手はまったく味が想像できず、なかなか手が出しづらい。ニッチなものほど、上手に伝える工夫が必要です」
「友達に伝えるように」がSNS販促のポイント
商品が持つ力をネット上でいかに伝えるか。そのためには、仕掛けが必要だということだ。「ただ商品を作ってECサイトに載せました」だけでは、売ることはなかなか難しい。