創業から半世紀以上、おしぼりレンタルで全国25,000店舗と取引
【Q】事業内容についてお聞かせください。

川俣 昌宏 氏
株式会社大滝 取締役 川俣 昌宏 氏(以下、川俣氏):当社は1966年の創業以来、おしぼりのレンタルサービスを主軸に、飲食店で使用されるさまざまな備品・消耗品の販売、業務用クリーニングなどを手がけています。おしぼりについては、生地輸入から生産、配送までを自社一貫体制で行っており、1日あたり約150万本を出荷。高い清潔性を保つため、1件1件のお取引先様に対する回収数と納品数を厳密に管理しています。同数納品にすることで、過剰在庫や古いおしぼりの滞留を防ぎ、品質を維持する仕組みです。
おしぼりのレンタルだけでなく、時代とともに取引先様のニーズに応える形で事業を拡大してきました。現在でも、おしぼりをご利用いただく中で取引先様から「こんな商品はないか」とご要望をいただくことがあり、そこからマットのレンタルや消耗資材の受注に繋がるケースが多くあります。
私は入社後、工場の包装や配送、物流センターでの業務を経験し、現在は総務部のシステム責任者を務めています。また過去に多くのWebサイトを制作してきた経験を活かし、オンラインショップやホームページの見せ方、サービスが取引先様により分かりやすくなるよう、改善に努めています。
現在、25,000件もの飲食店さんと取引をしていますが、忙しい中でも「大滝のおしぼり」やサービスを選んでくださる取引先様にとって、いかに選びやすさ、購入しやすさを提供できるか。売上だけでなくお客様ファーストを徹底して、日々の業務を営んでいます。
受注の電話で本社業務がパンクしそうになることも
【Q】取引先様からの受注方法には、どのようなものがありますか?
以前は取引先様によって受注方法は様々あり、本社に電話される方、営業所に電話される方、営業マンや配送スタッフに直接連絡される方など、バラバラでした。配送員が手書きのメモで受注することも多く、聞き間違いや「言った・言わない」のトラブルもありましたし、営業所ではExcelで受注内容を整理するのに多くの時間を割いていました。また当社では商品によって最小ロット数が設定されているのですが、それを知らずにバラで注文を受けてしまうこともあり、後から数量を修正する手間もかかっていました。
さらには本社だけでも1日に約200件もの電話注文があり、特に12~13時の昼休みは営業所の電話が本社に転送されるため、電話が集中して業務がパンク状態になることも過去にはありました。アナログな受注を減らして生産性を上げ、労務改善を目指す一方、取引先様の利便性も損ないたくない。そこでオンラインによる受発注システムを検索し、24時間365日LINEを使って注文できる『TANOMU』にたどり着きました。
『TANOMU』導入、最初は一部の営業所からスモールスタート
【Q】導入はどのように進めていきましたか?

3カ月かけて商品の登録や画像の追加、商品説明の入力などを進め、当初は1つの営業所だけで『TANOMU』での受発注を開始しました。取引先様と営業所の反応を見ながら、2カ月後には半分の営業所に、3カ月後には全13営業所に拡大。取引先様が25,000件もいらっしゃいますから、発注方法の案内状を印刷するのは本当に大変でした。
導入にあたっては現場の負担にならないよう、部長や所長の意見も聞きながら進めました。まずは幹部会議で『TANOMU』を紹介し、インフォマートの担当者の方にも来てもらって説明会を実施し、各営業所でも設定や操作方法をすべて説明しました。営業所のパソコンには『TANOMU』のショートカットを作り、注文が入った時の対応方法などは理解してもらえるまでわかりやすく解説しました。新しいシステムを入れる際は、現場が「どうすればいいかわからない」と負担に感じないよう、徹底して説明することが重要だと思います。
さらに会社としても『TANOMU』の目標導入率を定め、毎月の会議で必ず各営業所の導入率を報告することにしました。先月の新規登録は何件か、全体の何パーセントが登録済みか、そして『TANOMU』経由の売上はいくらか、ということを共有し、導入率を高めてもらうためです。
『TANOMU』の利用を促進するためにキャンペーンも実施しています。キャンペーン期間中に登録していただいた取引先様には特典を付ける形とし、メリットを感じていただけるよう工夫しました。今後はメーカーさんにも『TANOMU』の良さを知ってもらい、協賛のもとで『TANOMU』に登録したらおまけがもらえる、といったキャンペーンも検討しています。
電話による受注が激減、売上は大幅アップ
【Q】導入の効果はいかがですか?

『TANOMU』を導入してから、電話での注文は大きく減りました。特におしぼり以外の雑貨の注文は、ほとんど電話では来なくなっています。おしぼりの追加注文など、どうしても電話で対応することもありますが、以前に比べれば大幅に減りました。
取引先様には定期的に導入をおすすめしているほか、電話対応の事務員が「TANOMUでも注文できますよ」と案内してくれることもあり、徐々にデジタル受発注が広がっています。お昼の時間帯に本社へ集中していた電話も、注文の電話がなくなったので以前のようにパンクすることはありません。
『TANOMU』導入前は、本社と各営業所で注文をメモに取ってからシステムに入力していましたが、それもなくなって非常に助かっています。特に新人の配送員はこれまで、商品の名前を調べたり、コードを探したりするのに苦労していましたが、『TANOMU』なら商品コードがすぐに分かるので業務効率も上がりました。
販促効果も実感しています。『TANOMU』はカタログサイトのように使えるので、取引先様が色々な商品を見ていただけるようになり、今まで年に数回しか売れなかった商品まで売れるようになりました。
【Q】『TANOMU』での販促では、どのような点を工夫していますか?

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特に力を入れているのは、商品の写真と説明文です。取引先様が選びやすいように、見やすく、わかりやすくすることを心がけています。写真は画質にこだわって、すべて自分で修正。過去に物流センターでの経験から商品の知識は誰よりもあるので、それを活かして取引先様に商品の魅力が伝わるように工夫しました。
また商品のラインナップやキャンペーン情報は、商品部や役員と相談して定期的に更新します。自社ホームページにも『TANOMU』の紹介ページを作り、取引先様が使い方やメリットをすぐに理解できるよう、分かりやすい4ステップの説明とデモ画面も掲載しています。
ホームページを見た取引先様から、雑貨の販売だけでなくマットの変更についても問い合わせをいただくことが増え、『TANOMU』がきっかけになっていると実感しています。
【Q】今後の展望についてお聞かせください。
現在は備品や雑貨の販売を中心に『TANOMU』を活用していますが、今後はレンタルおしぼりの受注にも活用していきたいです。また、メーカーと連携して『TANOMU』上で販促キャンペーンを実施するなど、さらなる導入率アップを目指していきたいです。
株式会社大滝
創業:1966年10月
本社所在地:東京都足立区西新井本町2-12-11
事業内容:レンタル部門(レンタルおしぼり、マット、他)、販売部門(各種紙おしぼり、各種洗剤、花王業務用商品、他)、清掃部門(店舗清掃全般、業務用エアコン清掃)、クリーニング部門(ファッションホームクリーニング、業務用クリーニング全般)、貿易事業部門(貿易・流通業務全般)、保険取扱代理店部門(超ビジネス保険 等)
公式ホームページ:https://www.e-ootaki.co.jp/
公式通販サイト:https://www.e-ootaki.shop/