【Q】規格書の管理をシステム化したことで、課題は解消できましたか?
膨大だった規格書の書式を見直すことができて、13枚から3枚にまで減りました。製品情報を『BtoBプラットフォーム規格書』に登録して、『エクセル帳票出力機能』で弊社書式のエクセルに出力し、取引先に提出しています。
また、アレルギー情報や産地なども簡単に検索して、すぐにお答えすることができるようになりました。以前はお問い合わせがあるたびエクセルを一つひとつ開いて本当に大変でしたが、今は何品目もあるような場合でも30分ほどで書類の作成から提出までできています。
システムを使うことで規格書の提出やお客様へのお答えが容易になっただけでなく、自分たちの管理もしやすくなりました。たとえば、弊社の場合、同一の砂糖を使っている製品でも100以上あり、その砂糖の内容が変わると規格書を全部修正する必要があります。しかし、『BtoBプラットフォーム規格書』では、『原材料マスタ機能』を使って原材料マスタデータを変えるだけで、複数の製品に変更を一括反映させることができます。
また、大変助かる機能のひとつに、日本食品標準成分表2015年版(七訂)データの自動入力があります。規格書の作成時に簡単なクリック操作で標準成分値が一括入力できるので、本に載っている熱量や食塩相当量などの数値をひとつずつ転記する作業がなくなりました。弊社はうずら卵やたけのこなど素材を主に扱っているので、頻繁に使用しています。
ちょうど今、食品表示法の改正に合わせて、弊社の規格書も更新作業を行っていますが、時間にするとこの作業だけでも導入前と比べて、年間約200時間の削減に相当するんです。情報管理の効率化でできた時間は、品質管理の業務にあてることができます。
全社をあげた意識改革で取り戻した信頼
【Q】今後の展望をお聞かせください。
失った信頼を取り戻すためには長い時間がかかりますので、少しずつ実績を重ねています。手前味噌かもしれませんが、事故の発端となった学校給食会様は、事故当時の売上より2倍近くまでお取引いただくようになりました。生まれ変わった弊社の取り組みをご理解くださっているからこそと思っています。取り戻すことができたお客様の信頼にはこれからも真摯に応え、二度と事故を起こさない体制を守り続けていきたいです。(伊藤社長)
天狗缶詰株式会社
設立:1949年4月14日(創業1923年4月18日) 代表:代表取締役社長 伊藤 圭太郎
本社所在地:名古屋市中区金山1-12-14 金山総合ビル6F 事業内容:業務用・給食用缶詰、レトルト食品の製造、輸入、販売 公式サイト:http://tgc-tengu.co.jp/