パイオニアとしての意地はもちろん、すぐに食べられるフリーズドライの“特権”をなくすことはできないという思いが伝わってくる。
「パスタに求められる、硬すぎず柔らかすぎない食感を作り出すために、企画の構想から始め、麺の製法や味作りまで、2年かけて納得のいくものができました。60秒で食べられるパスタ、業界最速です(笑)」
そうして、2015年9月に三ツ星キッチンパスタシリーズの『焼なすとトマトのクリームパスタ』と『3種のチーズのクリームパスタ』が発売となった。
SNSを使った販売戦略で認知向上
若い世代へのプロモーションとして、SNSでの拡散を狙って実施したのがプレゼントキャンペーンだ。応募者の中から先着3000名に商品を提供し、食べている様子などをSNSにアップしてもらったという。これと平行して、女子大の学園祭に出店するなど地道なプロモーションも行った。
「サラリーマンやOLさん達の間で、残業時の夜食などに購入いただけました。先行して販売していたリゾットは、9ヶ月間で50万食を目標としていましたが、実際には約100万食という好調な売れ行きでした。この成功があったので、パスタの販売目標は3ヶ月間で56万食に設定しました。それが実際には約75万食と好評を得ています」
非常食としても注目されるフリーズドライ食品
また、フリーズドライ食品は非常食・備蓄食としても優秀だ。近年の防災意識の高まりもあり、同社も商品を用意した。
「弊社としてもフリーズドライを非常食・保存食としてお使いいただきたいとの思いから、朝昼晩の3食が3日分入った詰め合わせセット『ローリングストックボックス』を通信販売しています」
これは単に保存しておくのではなく、ある程度の期間が来たら食べて消費し、新たに買い足してもらうという発想だ。消費期限も常温で1年間と扱いやすく、すでに企業や家庭での備蓄食として利用されているという。
「非常食の中には、普段から食べ慣れていないものも多くあります。大人はそれでもいいのですが、お子さんにとってはなかなか食べづらい…。その点、フリーズドライ食品は和風も洋風も揃っており、当社の商品は保存料も使っていません。お子さんでも安心して食べられます」
和食のラインアップに洋食のパスタシリーズを加えたことで、フリーズドライ食品の認知向上に成功したアマノフーズ。今後さらに、あらゆるシーンで重宝され、広がっていくと期待される。
アサヒグループ食品株式会社
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お話:アマノ事業本部 アマノマーケティング部 竹内龍平さん