飲食店運営の曖昧さを排除し、標準化と再現性を構築する店長会議 ~『V-Manage』でQSCを向上させる『大陸食道』の挑戦~

飲食・宿泊2025.03.03

飲食店運営の曖昧さを排除し、標準化と再現性を構築する店長会議 ~『V-Manage』でQSCを向上させる『大陸食道』の挑戦~

2025.03.03

飲食店運営の曖昧さを排除し、標準化と再現性を構築する店長会議 ~『V-Manage』でQSCを向上させる『大陸食道』の挑戦~

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株式会社リョームが運営する焼肉店『大陸食道』では、店舗運営時に行うタスクの実施データを活用した店長会議を隔週1回、開催しています。

明文化・標準化により、店舗運営の生産性とQSC向上を目指す『大陸食道』。今回は、現在に至るまでの経緯や抱えていた課題、店長会議の内容についてご紹介します。

目次

飲食業界の課題

飲食業界では、曖昧な価値観や根性論が依然として残っており、業務の進め方や基準が明確化されていない現状があります。その結果、以下のような問題が生じています。

  • 言った言わないの齟齬や業務品質のばらつき
  • 業務手順や教え方に統一性がない
  • 店長やマネージャーが管理する基準のばらつき

さらに、社員への業務依存や労働時間規制、人手不足といった課題も深刻化しています。このような状況では、店舗運営の可視化と標準化が求められています。

「大陸食道」の取り組み

「大陸食道」では、上記の課題を解決するために店舗オペレーション管理ツール『V-Manage』を導入しました。目的は以下の通りです。

業務の明文化と標準化

『V-Manage』に蓄積されたデータをもとに業務の可視化と再現性の向上を図る

社員依存からの脱却

アルバイトスタッフの業務習熟度を向上し、実行力を高める

店舗運営の効率化

労働時間規制や人手不足への対応策として、業務を効率化する

『V-Manage』が果たす役割

『V-Manage』は、「大陸食道」において店舗運営を支える起点となるツールです。各店舗で行われる業務をタスクとしてデータ化・可視化することで、業務手順や品質の明確化、標準化を促進。さらに、成功事例や改善点を全店舗に共有することで、再現性のある運営体制を構築しています。

これにより、アルバイトスタッフへの業務移管が適切に分配され、基本的なQSCレベルの向上にも寄与しています。

『V-Manage』とは?

店長会議で「良い店舗の型」を標準化し、再現性を構築

「大陸食道」では、店長会議を通じて「良い店舗の型」を明確にし、再現性のある運営体制を構築することを目指しています。この取り組みの先に、QSC向上があると考え、隔週1回のペースで会議を開催。『V-Manage』に蓄積されたタスク実施データをもとに、各店舗の業務実施状況を振り返る場として機能しています。

会議の進行方法
  1. 直近2週間のタスク実施データをもとに、各店舗の振り返りを行う
  2. GoodポイントやBadポイントを洗い出し、改善に向けたネクストアクションを議論する
振り返りポイント

店長会議では、『V-Manage』 上で集計可能な以下のデータを参照しています。

  1. タスク実施率:設定したタスクが実行されているか
  2. タスク時間内実施率:決められた時間内にタスクが実施されているか
  3. タスク実施者:スタッフごとのタスク実施数の可視化

『V-Manage』 の「日次タスク機能」では、店舗が日々やるべきタスクを一覧化し、実行後にチェックボタンを押して消込を行います。ただし、『V-Manage』 の活用が現場に浸透していない場合、正確なデータが集計できていないこともあります。

そこで「大陸食道」では、「『V-Manage』 を押していないことは業務を実施していないと判断する」と明示し、まずは現場への浸透を徹底。これにより、標準化と再現性を構築する土台が整備されました。

明らかになった課題

V-Manageの実施レポートをもとに行われる会議の様子

今回の会議では、館林店において店長が多くのタスクを抱えていた状況が明らかになり、アルバイトスタッフの業務実施量が少ないことが課題として浮き彫りになりました。

現在は、出勤日数に対するタスク実施数をデータで可視化し、ボトルネックを特定する取り組みを進めています。

社員依存からの脱却を実現した宮環豊郷店

1カ月前までは社員がタスク実施数の上位を占めていた宮環豊郷店。しかし、現在ではアルバイトスタッフが全体のタスク実施の約7割を担えていることが分かりました。このことからも、社員依存からの脱却を実現したと言えます。社員の負担が軽減されたことで、マネジメント業務に集中できる環境が整っています。

常務取締役 廉 氏のコメント

常務取締役 廉 氏は、店長会議を以下のように評価しています。

「飲食業界では、売上さえ良ければOKという風潮がまだ根強くあります。しかし、それは本来あるべき姿ではありません。この会議の目的は、良い店舗の条件を可視化、言語化、数値化し、それを標準化して再現性を持たせることにあります。

『V-Manage』を導入した際、現場のメンバーに目的とゴールを明示し、それを理解してもらうことが重要でした。目的・ゴールを意識できるか否かで人の動きは変わります。この意識が浸透したことで、システムの運用が進んでいると手応えを感じています。

今後も『V-Manage』を活用し、全従業員に統一基準と統一言語を浸透させていきます。日常的なタスクは日次タスク機能で確実に実行し、お客様アンケートでいただいた改善点には臨時タスク機能を活用するなど、店舗運営の改善を進めていきたいと考えています」

店長会議を終えて

会議後の懇親会の様子

大陸食道の事例から明らかなように、『V-Manage』は店舗運営の課題解決に寄与します。

  • 明文化・標準化による業務の効率化
  • 社員依存からの脱却とアルバイトスタッフの定着促進
  • データを活用した業務改善の具体化

店長会議終了後、参加者全員で懇親会を実施しました。会議での学びや取り組みを次に活かす良い機会となっています。

株式会社リョーム

設立:1991年11月
本社所在地:栃木県佐野市富岡町1551
事業内容:焼き肉店「大陸食道」「タイリクショクドー」の運営 
公式ホームページ:https://www.tairiku-r.com/

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