「まず、焼き物で乾杯していただき、少しお腹が満たされたタイミングを見計らって、スタッフが七輪の上の網を、鍋のセットに切り変えています。そこでお客様の気持ちを一旦リセットしていただき、鍋から最後のデザートまで、気持ちよく注文していただけるように心がけています。また、メニューも観音開きにして、パッと見て焼き物に目が行くように配置。焼き物からスタートして鍋、それからデザートまでのストーリーを描いていただけるようにしています」
スタッフとお客様とのコミュニケーションもポイントだという。お客様のお腹の満足度を見ながら、ベストなタイミングで鍋への移行をお声がけする。接客に関しては基本的な教育制度はあるものの、お客様が何を欲しているか、売り上げにつなげるにはどうしたらよいかを考えるのは、あくまでスタッフの裁量にまかせるという。そして定期的に店舗の覆面調査を行い、第三者目線での接客の評価を行っている。
「調査結果は月に一度、店に戻し反省会と勉強会を繰り返しています。また、お客様アンケートも実施し、お叱りの言葉やお褒めの言葉を現場にフィードバックしています。喜びを共有することも、現場の士気向上につながるからです」
多彩な店舗バリエーションと海外での展開
『赤から』の店舗はチェーン店でありながら、居酒屋スタイルから焼肉店スタイルまで多彩なバリエーションがある。また、内装もレトロ、シック、カジュアルなど、店の雰囲気も様々。同じブランド内に異なるタイプの店舗を設けることで、来店客の選択肢を広げている。
「現在の出店ペースは、全国各地で月に3~5件ほど。今後は、特に関東以北、関西以西のエリア強化が目標です。また、海外展開においては台湾、マレーシア、中国など5店舗の出店を果たしています。日本で働く外国人スタッフの中には、母国へ戻る際にその国でのFC展開を希望する人も多く、今後のアジアを中心として海外への出店も順調に増えていく予定です」
地元名古屋を飛び出し、全国へ広がっていった「赤から鍋」。海外への広がりもみせ始め、世界の色々な場所でこの『新名古屋めし』を見る機会も多くなるだろう。今後の展開に期待したい。
赤から(株式会社甲羅)
住所:愛知県豊橋市東脇3-1-7
電話:0532-32-8880
お話:株式会社甲羅 取締役副社長 鈴木雅貴様
公式HP:http://www.akakara.jp/