周囲が反対する郊外への出店で成功
メディアなどでは「グローバルダイニング出身の」という但し書きと共に紹介されることの多い望月氏。独立前のグローバルダイニング時代は、アルバイトから正社員、店長、エリアマネージャーへと昇進してきた生え抜きだったそうだ。
「今もグローバルダイニングは大好きですし、同社の長谷川耕造社長をすごく尊敬しています。ただ当時10年ほど働かせてもらい、年齢も30代前半となり、これからの自分の人生をどうしようか迷った時期がありました。その時、やはり自分でおもしろいことを始めたいという気持ちが高まって、独立を思い立ったのです。幼稚園の子供が二人いたので、結構な覚悟もありました(笑)」
2010年、望月氏は独立後の1号店となる『アジアンビストロ Dai たまプラーザ店』を開業させた。物件は築40年ほどのビルの2階で、面積は17坪ほど。立地は決して良いとはいえず、「こんな立地では絶対に失敗する」「やめたほうがいい」という声ばかりが耳に入ってきたという。だが望月氏は、絶対に成功する確信があった。
客層とニーズ、競合分析の徹底による出店戦略
「前職では、たまプラーザの店舗で6年間店長をしつつ、この町に住んでもいました。この時から、周囲には若い人が多いのに、行きたくなるようなオシャレな店が少ないと感じていたのです。ですから、そういうお客様向けに店をつくれば、絶対に成功すると思っていました」