2024年下半期の外食市場規模

業種別でみると、特に好調だったのはファーストフード業態だ。オリンピックやお盆休みなどの需要を取り込み、8月には全体売上が前年比109.6％を記録した。特に「和風」や「麺類」では、猛暑に需要が伸びる冷たいメニューや季節商品が好評で、客単価の上昇につながった。持ち帰り需要も引き続き高く、テイクアウトメニューの強化が功を奏している。

ファミリーレストラン業態も堅調で、9月の売上高が前年比111.5％と最も高かった。「洋風」では、フェア商品や秋のキャンペーン、改定されたデザートメニューなどが集客に寄与した。「和風」では、台風など天候不良の影響はあったものの、松茸や鮭など秋の食材フェアが好調。インバウンド需要を取り込んだキャンペーンもプラスの影響を与えた。一方で「焼肉」業態は、高単価業態への敬遠や、夏季に頻発した空調設備の故障といった問題で、7月の売上高が前年を下回った。

喫茶業態は、ゲリラ雷雨や猛暑の影響を受けながらも、オフィスや駅ターミナル周辺の店舗で集客が増加。9月の全体売上が110.1％を記録するなど、堅調に推移した。厳しい残暑で冷たいドリンクがよく売れたことや、季節メニューも好評で、都心部を中心に集客が伸びている。

パブ・居酒屋業態もコロナ禍からの回復傾向を維持し、前年比103～104％台を維持した。台風によるキャンセルの影響はあったが、猛暑と残暑でビールの売れ行きが堅調。インバウンド需要も取り込んで前年比プラスを維持した。ディナーレストラン業態も同じく、訪日外国人客の売上が寄与し、下半期は101～106％台で堅調に推移した。

2024年下半期にオープンした飲食店の新業態一覧

ニュースリリースを元に、2024年1月から6月の間に開店した飲食店の新業態を見ていこう。

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