飲食店の集客を成功させる方法は?新規とリピーターを増やすコツ

飲食・宿泊2022.09.01更新:2023.06.14

飲食店の集客を成功させる方法は?新規とリピーターを増やすコツ

2022.09.01更新:2023.06.14

飲食店の集客を成功させる方法は?新規とリピーターを増やすコツ

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外食に対する消費者のニーズや利用シーンは、コロナ禍を経て変化が見られている。あらためて、飲食店はどのようなことに気を付けて集客を行えばよいだろうか。

新規顧客の獲得とリピーターの獲得に分けて、ポスティングやSNSアプリなどITを活用した方法を紹介する。自店舗に合った集客方法を見つけて、“お客様のファン化”につなげよう。

関連記事:これマネ理事、山川博史氏が解説!ポストコロナの飲食店集客・ファンづくり方法

目次

飲食店業界の売上推移と動向

コロナ禍の影響を多大に受けた飲食業界だが、2022年の売上高は前年比では113%と直近7年間で一番の伸び率となっている。

しかし飲食店が売上を伸ばすためには、以前のような集客方法だけでこれまでと同水準の売上にするのが難しい。改めて、自店舗のターゲット層を明確にしたうえで集客の見直し、売上アップに向けた改善を行うことが重要だ。

参考:総務省統計局「外食産業市場動向調査」より一部抜粋

飲食店の集客方法の見直しやターゲット層の再定義

飲食店の集客対策で特に重要なのは、ターゲット層を再定義することだ。自店舗がどのような立地にあり、どんな客層をターゲットとしているのか、コロナ禍を経たことにより自店舗があるエリアの状況や客層も変化していることもある。

まずは自店舗のエリアの客層を再度確認し、同エリアの他店や競合となる店舗がどのような集客方法を取っているのかをリサーチの上、自店舗にあった新規顧客・リピーターを獲得する方法をためしてみよう。

飲食店が新規顧客を獲得する方法4選

新規顧客にアプローチするには、まずどうすればお店を知ってもらえ、興味を持ってもらえるかを工夫することが必要だ。基本的な手段として以下の4つの方法を解説する。

 メリットデメリット
店頭PR、ポスティング比較的簡単に始められる店の近くにいる人にしかアプローチができない
SNSツールの活用・企業ファンや見込み客を作れる
・まだお店を利用したことのないユーザーともつながることができる広告を出すこともでき、ターゲティングの精度が高い
・簡単に投稿・拡散ができるので、運用に注意が必要
・企業イメージへの影響が大きい
Webサイトの開設自店舗のイメージを伝えやすい・サーバー代などのコストがかかる
・更新・運用をする担当者が必要
グルメサイト
口コミサイト
Googleビジネスプロフィール(マイビジネス)
目的を持った人が多数集まるので、集客アップに繋がる口コミの評価に左右されやすい

 

飲食店の目的に応じて最適な方法を検討し、費用対効果の高い集客を行うことが重要だ。

店頭PR、ポスティング

店頭やポスティングでの宣伝は、主に看板やPOPなどを用いて行う。店頭PRの場合、ボードとペンさえあれば可能なので、比較的コストがかからず簡単に設置できる点も大きなメリットだ。

お得メニューや日替わりメニュー、店長のおすすめメニューなど通行人が目を引くような内容をベースにし、視覚的に興味が持てるよう意識しておこう。毎日更新する必要はないものの、定期的に更新するものなので、雛形の用意や得意なスタッフに依頼することも重要だ。

【作成方法例】

1. おすすめメニューや金額など、ポスティングでは地図や住所、電話番号も記載

2. 店頭へ設置、ポスティング業者へ依頼

 

当サイトでは無料でダウンロードできるPOPの掲載もしているため、デザインの参考にしてみてほしい。

関連ページ:飲食店向け POP・チラシテンプレート
※一部コンテンツ閲覧・ダウンロードには無料会員登録が必要です。

SNSツールの活用

SNS(Social Network Service:ソーシャルネットワークサービス)といってもTwitterやFacebook、Tik Tokなどの様々なプラットフォームがある。利用するSNSによって特徴や利用者層が異なるため、自社のターゲット層に応じて最適な媒体を利用することが重要だ。SNS上で広告の出稿などを行わない限りは基本的に無料、投稿自体も簡単にできるため、導入するハードルは低い。

しかし、ターゲット層にアプローチをし、フォロワー(閲覧者)を増やす必要があり、効果を感じられるまでに時間とコツが必要ため、長期的なスパンでの運用を視野に入れなければならない。その分、フォロワーが増えると集客や認知度アップに繋げられるため、複数人の担当者を決めて定期的にコンテンツを投稿していくことをおすすめする。

一例として大手焼肉チェーンの「牛角」では、イベント日やキャンペーン企画に合わせて「○○の日」「○○フェア」のようなイベントをTwitterの公式アカウントで情報発信している。また来店客のツイートを積極的にリツイートすることで、Twitter上の口コミをフォロワーに共有している。顧客の声で満足度の高さやメニューの充実度を伝えることにより、新たな顧客獲得へ繋げている。

【導入方法例】

1. 利用するSNSで新規アカウント開設

2. プロフィールの設定

3. 担当者を決め、定期的にコンテンツを投稿おすすめメニューや金額など、ポスティングでは地図や住所、電話番号も記載

 

Webサイト開設

Webサイトは、事業者の目的に合わせて自由にコンテンツを作ることが可能だ。店舗メニューだけでなく経営理念や企業方針を伝えることで、イメージアップやブランド力向上にも貢献する。またサイトの配色やコンテンツ、画像や文章などのレイアウトで他店とは異なるオリジナリティを出しやすい。

自社でWebサイトを制作する場合、独自ドメインとレンタルサーバーの契約を行い、サイト運用のツールを用いる必要があり、知識がないと難しく感じる部分も多い。最近では、サーバーとドメインも含めたパッケージでの作成サービスを行っている企業もあるため、そうした企業に運用を依頼するのも1つの手だ。

【導入方法例】

1. 自社制作(独自ドメインとレンタルサーバー契約)

2. Webサイト制作業者へ外注

 

グルメサイト、口コミサイト、Googleビジネスプロフィール

来店客による口コミは、良くも悪くも来店者からのリアルな声が届けられるので説得力があり、集客効果にも繋がりやすい。そのため、どんどんお客様からの口コミが拡散されるような仕組みづくりにも着目したい。

ただ友人や知人などの身近な人から情報を広めるのは限界がある。そこで食べログやぐるなびのような口コミサイト、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)といったサービスの活用が有効だ。

【口コミサイト導入方法例】

1. グルメサイト、口コミサイトへ店舗として会員登録

2. 店舗情報を掲載

3. 目的に応じて有料プラン契約

 

【Googleビジネスプロフィール導入方法例】

1. グルメサイト、口コミサイトへ店舗として会員登録

2. 店舗情報からオーナー登録

3. 編集画面から店舗メニューや画像、営業情報の更新などを行う

 

情報を入力する際には、お店の情報に基づき、検索数の多いキーワードの選定、メニューやお店の特徴が分かる写真の選択、設備・サービスの内容などを記載していく。また、Googleマイビジネスは、ユーザーの求める情報を提供できているお店が上位に表示される仕組みにもなっている集客ツールだ。ルールを守って店舗情報を充実させることにより、表示順や露出の機会などを増やす工夫をしていこう。

飲食店が既存顧客をリピーター化する方法4選

新規顧客を獲得できても、繰り返し来店してもらわないと集客につぎ込んだ費用を結果回収できず、コスト高になってしまう可能性もある。費用対効果を高く集客したり、売り上げの安定化に繋げたりするためには、新規顧客の獲得と同時に、リピーター増加に繋がる対策も大切だ。

具体的には、実際にお店に訪れた顧客への直接的なアプローチが必要だ。リピーター化のチャンスを逃さない施策として、以下の4つの方法を見ていこう。

 メリットデメリット
ショップカード、
ポイントカード
低コストで実施可能他店と比較して付加価値を提供しにくい
メールマガジン定期的に情報を発信できる登録までの導線が必要、開始当時は配信件数が少ない
LINE公式アカウント登録してくれた人に一斉に情報を伝えることができる簡単にブロックすることができ、配信数に注意が必要
スマホアプリ(店舗アプリ)一度登録してもらうとファン化しやすいインストール・登録するまでのハードルが高い

 

関連記事:飲食店のリピート率を高めるには?顧客の再来店を促す5つの方法

ショップカード、ポイントカード

再来店を促す手段として一般的なのが、ショップカードやポイントカードの作成だ。ショップカードは低コストかつ簡単に導入でき、系列店などを紹介できる点も大きなメリットといえる。

ポイントカードの場合、利用者の多いTポイントやPontaポイントなど、様々なお店で利用できる共通ポイントカードの活用も集客増加に一役買ってくれるだろう。ただし共通カードは他のライバル店舗なども導入していることが多いため、差別化を図るなら独自のスタンプカードなどを発行して顧客の興味を引くなどの工夫が必要だ。

【自店舗でショップカード、ポイントカードを導入方法例】

1. レイアウトやデザインを作成

2. プリンターで印刷、または印刷会社に依頼

 

【共通ポイントカード(Tポイントの場合)導入方法例】

1. 提携の申込み

2. 読み取り端末を店舗へ設置

3. オペレーション研修を経てサービス開始

 

特典までの道のりが長いと来店も足が遠のいてしまう。例えば、数回の来店でも割引できるようにし、最終的には大きい特典を用意するなど、早い段階でも利用できるような特典も用意しておくとよりリピートしてもらいやすくなるだろう。

メールマガジン

メールマガジンは消費者が情報を取得する手段として普及率が高いというメリットがある。反面、飲食店がこれから始める場合はメールアドレスの収集がむずかしい。継続的なメルマガ運用を検討しているなら専用の配信ツールを導入した方が手間やリスクを軽減できるだろう。

またメルマガ配信を実施する際の注意点として、特定電子メール法を遵守する必要がある。「事前にメール送信の許可を取る」「メルマガの内容に配信停止URLの設置」「メール送信者の住所や氏名などの記載義務がある」などガイドラインに規定があるので、事前に確認しておこう。

参考:消費者庁「特定電子メールの送信等に関するガイドライン

LINE公式アカウント

LINEアプリは、日本国内でも特に利用率の高いSNSとなっており、幅広い世代の人が使っている。そのため、新規登録や、既存顧客への販促に効果的なツールの1つだ。

LINE公式アカウントでは、月に1,000通までのフリープランであれば無料で利用することが可能だ。最初はこのプランからスタートし、顧客の規模が増加してきたら月額5,000円/15,000通のライトプラン、月額15,000円/45,000通のスタンダードプランなどに変更していくと無駄な費用が発生しづらいだろう。(※2022年9月時点)

また、LINE公式アカウントではプッシュ通知が可能なため、ユーザーが気付きやすくメールマガジンと比べても高い開封率が期待できる。クーポンなどのお得なキャンペーンを発信し、既存顧客の再来店を促進するのにも有効な方法だ。

お好み焼きチェーン店の「ぼてぢゅう」では、LINE公式アカウントを開設してクーポンなどのお得なキャンペーンを発信している。また店舗に設置したPOPなどでもLINEのクーポン利用を促し、全51店舗で約49万人の友達登録を得た。クーポンなどの割引サービスの定期的な配信で顧客のリピーター化に繋げている。

スマホアプリ(店舗アプリ)

最近では、大手飲食チェーン店で店舗アプリを導入しているところも多く、情報発信や集客に繋げている。特に最新情報の発信だけでなく、会員カードやクーポン発券、店舗予約やユーザーデータ分析などの様々な機能を搭載できるため利便性が非常に高い。

その分、開発や導入にかかるコストは高くなるが、月額で利用できる店舗アプリサービスを提供する企業もある。

【導入方法例】

1. 各アプリ作成サービスへ導入の申し込み

2. 店舗数や業種、プランなどを選択

3. 無料体験、デモンストレーションを実施

4. 店舗アプリの導入

 

各サービスによって搭載されている機能も異なるため、まずはどんな機能があるのか、どれが集客やリピーター化に効果的かを検討し、自社の目的に合ったものを取捨選択することが重要だ。飲食店の導入実績が多いサービスなどをチェックしておくとよいだろう。

新規顧客の“ファン化”で飲食店の集客を成功させよう

飲食店が安定した利益確保をしていくためには、来店客を定着化させる取り組みが重要となる。そのためには新規顧客を獲得し、 “ファン化”してリピートさせることが大切だ。

アフターコロナで飲食店需要が回復していくなか、自店舗はどのような客層をターゲットとしていてどのような強みがあるのか、またどのように集客を行っていくか、改めて考えていこう。

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