原点となった「レストランの厨房」から変わらない製法
市場上位の流通量でありながら、ピエトロドレッシングは巨大なタンクを使って一度に大量生産しているわけではない。厨房で使われる50リットルの寸胴鍋を使った「少しずつをたくさん」と表現する製法をとっている。
1日に約2万個使用する原材料の国産玉ねぎも、すべて人の手でカット。中に傷みがないかひとつずつチェックし、下ごしらえする。
広報担当の岸本由樹子氏によると、ピエトロでは工場を「大きな厨房」と位置づけているという。
「弊社の創業社長、故・村田邦彦は、小さなレストランを一代で全国規模の企業に成長させました。“レストラン生まれ”がピエトロドレッシングのアイデンティティです。オートメーション化や大量生産をしないからこそ、変わらない美味しさをお客様にお届けできます。
寸胴鍋ひとつから作られるドレッシングは、280ミリリットルボトル換算で170本ほどです。なお、製造工程で加熱処理をしないため開栓前賞味期限が短いのも特徴です。
一般的なドレッシングは6~8ヶ月ほどですが、ピエトロドレッシングは、3ヶ月しかありません。厨房手づくりの味を、作りたての風味のまま、味わっていただきたいのです」
非加熱の製法へのこだわりについて、ブランディング部の商品開発担当、村田祥子主任は語る。
「加熱すると日持ちする一方、酵母や旨みが損なわれ、風味は飛んでしまいます。非加熱・無添加で作りたての美味しさを3ヶ月間、いかに保ち続けるかが、毎回、商品開発で苦労するところです」(村田主任)