ハイボールで味わうイタリアンがあってもいい
東京MEAT酒場の1号店は2014年、東京・浅草橋にオープンした。江戸時代から下町として賑わい、アクセサリーや手芸素材の問屋街としても知られているエリアだ。取締役営業本部長の青木秀一氏は出店の経緯を語る。
「浅草橋は昔からの地主さんや富裕層が多い土地柄です。そんな、いわば『イタリアンなんてしゃらくせえ』と思われているような江戸っ子気質の年配男性に、イタリアンの美味しさを知っていただきたいと考えました。
かっこつけずにわいわい楽しめる酒場というコンセプトです。イタリア料理はワインで、というイメージがありますが、本心ではハイボールが飲みたいという方もいらっしゃるでしょう。ホッピーやサワーでもイタリアンを楽しめる、ジャージでふらりと入ってもいい店を目指しました」
年配男性客があまり頼まないピザなどはメニューに載せず、ひとりでも楽しめるように小皿料理を充実させた。ワインもあえてイタリアワインではなく、一升瓶タイプの国産ワインのみ。かわりに、ホッピーやサワー類を目立たせた。
当初は普通の居酒屋だと思い「枝豆ないの?」と尋ねる客もいたという。だが、良く見るとぶら下がっている提灯はイタリアの国旗カラーの緑・白・赤だし、メニューはゴルゴンゾーラやバルサミコソースを使っている。そして、名物は〆メニューとして掲げている“日本一おいしいミートソース”だ。
「バターとチーズを絡めた極太の生リングイネと焦がしひき肉の濃厚なミートソースを組み合わせた“日本一おいしいミートソース”は、弊社の看板メニューです。これを目当てにお越しになるお客様もいらっしゃいますし、常連さんであってもほぼ注文されます。一度食べて美味しかったからまた食べたい、とおっしゃって再来店いただいています」