自分たちの手でブランドを育てているという実感を大切に
【Q】串カツ田中1号店である世田谷店オープンの経緯を教えてください
1998年にそれまで勤めていた会社を辞めて、未経験ながら大阪で飲食業を開業しました。それから10年間で業態を変えながら、東京にも進出しています。しかし2008年のリーマンショックで業績が悪化して、会社自体が倒産しそうになったんです。今振り返れば“暗黒の10年”でしたね。
大阪へ撤退する準備をしている最中に、田中(現在の副社長)の亡き父が家で作っていた串カツの秘伝レシピが見つかりました。
実は、田中は子供の頃から串カツが好きで、ずっと父親の味で串カツ屋をやりたいと言い続けていました。しかしレシピ自体が見つからず、昔の記憶を頼りに10年ぐらい試作を繰り返していました。しかし何度やっても満足のいく味にたどり着けず、もちろん開業にも至りませんでした。
見つかったレシピのおかげで、やっと昔懐かしい味を再現できる状態になったのです。