【Q】この業界に入ったきっかけを教えてください
学生時代から起業願望が強くて、その時代に思いつく仕事と言ったら、飲食業ぐらいだったんです。ラーメンは幼少期から大好きで「美味しいラーメンさえ作れれば繁盛店になる」と思ったのがきっかけです。単純でしょ(笑)
それで、いろんなラーメンを食べ歩いた結果、「この味を出せられたら成功するな」と思えたお店が地元(横浜)で繁盛していたラーメン屋でした。そこで6年間修業して、独立して町田商店の一号店を作りました。
【Q】オープン当初のお店の様子は?
ラーメンの職人として自分の味には自信があったので、オープンしたらすぐに大行列…と思っていたのですが、現実は全然違いました。店の運営にしても、スープにこだわりが強すぎて、自分の納得できない味の日はお店を開けないことすらありました。半年足らずで資金が底をつき、スタッフに払う給料もなくなりかけました。
そこからです。いち経営者として「お客さんから見て意味のないこだわりは捨てよう」という発想が生まれたのは。製法にこだわりすぎるより、毎日安定した美味しいラーメンを提供しようと。また店の売上や数字も気にするようになりました。一号店がやっと軌道に乗ったのはオープンから一年過ぎたあたりですかね。
【Q】最初から多店舗経営を意識していましたか?
意識はありましたが、今ほど拡大するとは思いませんでした。店舗が増えると仲間も増えるんですよ。5店舗くらい出した頃の話ですが、仲間のひとりが「店長をやりたい!」と言うんです。上昇志向は嬉しいのでお店を任してしばらくしたら、そこの部下たちも「店長をやりたい!」と言ってきました。