しかし、運営母体の株式会社ワイズテーブルコーポレーション執行役員の高村泰弘氏は「あまりデリバリーピザ業界内の順位については、意識していない」と語る。既存の大手デリバリーピザと、『サルヴァトーレ クオモ』は別の業態と考えているようだ。
全国に拡大し続けているサルヴァトーレ クオモは、いまや国内74店舗(内FC40店舗)にまで成長している。同ブランドはこの先どこへ向かうのか。その誕生から、個性的な店舗を作るための取り組みや、今後の戦略を高村氏に聞いた。
お客様の要望から生まれたデリバリー業態
もともとワイズテーブルは、高級レストラン業態の『XEX(ゼックス)』というブランドを展開している。ナポリピッツァはその中の人気メニューとして存在していたという。
「サルヴァトーレ クオモ誕生のきっかけは、『もっとXEXのナポリピッツァをカジュアルに楽しみたい』というお客様の声からでした。そのご要望にお応えする形で2002年、東京の永田町に1号店を出店したのです」
その後、「ホームパーティー用にピッツァをデリバリーして欲しい」というリクエストを形にした代官山、白金、三軒茶屋などの出店を足がかりに、都内全域にデリバリー展開を拡大。東京での運営が安定したタイミングを見計らって、全国のフランチャイズ(FC)展開に踏み切った。
デリバリー専門ではなく、レストランを持つ意味
サルヴァトーレ クオモの店舗には、ふたつの特徴がある。
ひとつは、デリバリー専門店を持たず、かならずレストランからピッツァを運んでいる点だ。