2.2坪の立ち食い焼肉。入りづらいからこそ生まれた東京・神田の超人気店~六花界(モリタ空間デザイン事務所)

飲食・宿泊2016.01.21

2.2坪の立ち食い焼肉。入りづらいからこそ生まれた東京・神田の超人気店~六花界(モリタ空間デザイン事務所)

2016.01.21

プライドがあっては決して出てこない言葉だ。店を何とかしたいという森田氏の素直な思いは、徐々に来店客に伝わっていった。六花界が開店した当時のお客様は、森田氏を応援しようと最初のリピーターになってくれ、いまだに関係の続く常連になってくれた。

回転率は考えない。考えるのは、お客様の満足度が高いタイミング

今や店の外にまで人が溢れるほどの人気店に成長している六花界だが、森田氏には“回転率”という考え方はない。

「お客様の満足感は時間の経過に比例せずに、上がったり下がったりします。リピートしていただくためには、その日一番というタイミングで帰っていただかなければなりません。言いかえれば、そのピークが来るまでは帰らせてはいけないのです」

お客様によって満足度のタイミングは違うもの。極端な話、10分でピークの人もいれば4時間の人もいるわけだが、六花界では回転率よりも、顧客の満足度を重視している。
そして、時間制でない分、新規のお客様を断らざるをえないこともある。だが、それもかえって「六花界」の価値を上げている。

「いつも混んでいて入れないと『次は絶対入りたい』という事で話題になります。その分だけ六花界のブランド価値が少し上がるわけです。また中にいるお客様に、『六花界の常連』というステイタスが生まれます。そしてそれをちょっと人に自慢したくなるんですね。そのサイクルが相乗効果を生んでいます」

森田氏はオープン当初、立ち食いの焼肉で、お酒は日本酒、メニューもなく、七輪はシェアする店について「このコンセプトだけ聞いて、行きたいと思う人は100人のうちひとりもいない」と考えていたそうだ。

「東京で勝負をかけるなら、100人にひとりが行きたい店より、1万人にひとりが行きたい店になればいいと考えていました。その代わり、そのひとりは絶対に逃さないようにと決めて、あえて肉と日本酒の相性にこだわり続けたのです。その結果、やっとうちの店に興味を持ってくれる人が1万人にひとりよりは増えたのかなと」

「六花界」を愛されるお店にした森田氏は、その後も肉と日本酒をテーマにした業態を展開している。2016年春には、オープン前ですでに1年分の予約が埋まってしまったという東京・台東区に「CROSSOM MORITA」のオープンを控えている。森田氏の快進撃はまだまだ続きそうだ。


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六花界(モリタ空間デザイン事務所)

住所:東京都千代田区鍛冶町2-13-24
電話:03-3252-8644
定休日:日曜・祝日
営業時間:17:30~24:00
お話:モリタ空間デザイン事務所 CEO/COO 森田隼人様

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