県民割(地域観光事業支援・ブロック割)と全国旅行支援とは?
コロナ禍が続き、観光業の売り上げが低迷する中、政府は観光支援事業としてGoToトラベルを実施した。しかし、感染者数の急増により一時中断するなどし、2022年9月現在も再開の目途は立っていない。
そしてその代替策として昨年4月から始まったのが県民割である。当初は、居住者のみが利用できる制度だったが、その後、近隣の都道府県在住者へと対象を拡大していった。
県民割と全国旅行支援の違いは?
現在実施中の県民割は利用可能期間を延長し、9月30日宿泊分(10月1日チェックアウト分)までとした。県民割の対象者は、実施都道府県民と近隣都道府県居住者であるのに対し、「全国旅行支援」は、日本国内に在住している人が利用可能となる予定だ。
都民割・県民割 | 全国旅行支援 | |
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対象 | 実施する都道府県民と近隣都道府県の居住者 | 日本国内在住者 |
期間 | 2022年10月10日宿泊分(10月11日チェックアウト分)まで | 2022年10月11日~12月下旬予定 |
割引率 | 最大50% | 最大40% |
上限割引額 | 5,000円(一泊あたり) | 8,000円(交通付き、一泊あたり) 5,000円(上記以外) |
地域クーポン券 | 平日、休日問わず最大2,000円 | 平日:3,000円 休日:1,000円 |
対象 | 県民の県内、または隣接都道府県からの旅行 地域ブロック内での旅行 | 全国の都道府県からの旅行 |
※2022年9月28日現在
県民割の方が割引率は高いが、割引が適用される上限が5,000円である。一方、全国旅行支援は、割引率が最大40%と県民割に比べると低いが、割引の上限が8,000円のため、金額によっては県民割よりも割引率が高くなる。
[参照]
・地域観光事業支援について
・全国を対象とした観光需要喚起策
県民割の利用条件や登録申請手順について
県民割は、2022年4月以降、全国を6つのブロックに分け、同一の地域ブロックにある都道府県からの旅行も使用可能とした。
県民割、全国旅行支援の使用条件 |
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・「利用者はワクチンを3回接種済」である ・「PCR検査の結果が陰性」である 上記のいずれかが確認できること なお、12歳未満は監護者同伴の場合のみ、検査不要 |
ほとんどの都道府県が同一ブロックからの旅行者に対して割引を適応しているが、一部のエリアでは、対象者を感染者数が少ないエリアに限定している場合もある。
多くの旅行者が見込まれる東京や沖縄などでは、対象者を在住者のみに絞っている。
宿泊事業者で、県民割の適用を希望する場合、各都道府県のホームページなどから事前申請する必要がある。
また、利用者が県民割を使用した場合の支払い方法なども各都道府県の方針により異なる。利用者は宿泊事業者へ直接申込する方法のほか、旅行業者経由での申込、オンライン旅行予約サイト経由の申込方法などがある。
宿泊事業者は利用者から割引適用額を受け取り、割引やクーポンの実績に応じて、事務局より精算金額が支払われる。
チェックイン時に必要な対応
チェックイン時には、運転免許証や保険証などの住所が確認できる書類の提示を求め、利用者が対象エリアの在住者であるかの確認が必要だ。
また、利用者全員の同意書(キャンペーン規約、新しい旅のエチケットの遵守、健康管理チェック、クーポンなど)の回収も行い、その書類を事務局へ提出することが求められる。詳しくは各都道府県の事業者専用ページに記載されているので、参考にしていただきたい。
政府の支援事業をチェック
今回は県民割について詳しく解説した。政府は新型コロナの感染状況を鑑みながら観光需要を促す支援策として、「県民割」の実施と「全国旅行支援」の実施検討を進めてきた。
その一方で、9月に入ってもなお、感染は増減を繰り返しており延期の可能性も出てきている。引き続き、政府の発表に注視していきたい。