ひとつの商品に30パターンの商品名、AI学習で処理時間を8割カット
花王プロフェッショナル・サービス(業務用洗剤・衛生管理製品メーカー)
花王プロフェッショナル・サービスは、事業者向けに業務用洗剤や衛生管理製品の製造販売を行い、あわせてオペレーション改善などのソリューションを提案している。同社では、注文全体の4割がFAXであり、1日約1,400枚にのぼる発注書の内製処理を全国8拠点で行っていた。しかし、取引先独自の書式は商品名が曖昧で、1つの商品に最大30パターンもの名称が存在するなど、商品特定の解読作業がオペレーターに大きなストレスを与えていた。
同社はインフォマートが提供する『発注書AI-OCR(invox)』を導入し、過去3ヶ月分のFAXから複数の商品名を洗い出す入念な事前準備を行ってシステムに登録した。AIによる学習を進めた結果、1枚あたり平均5分かかっていた受注処理時間が1分へと劇的に短縮された。月間6,000枚ある取引先書式のFAXのうち、まずは3,000枚から自動読み込みを推進し、内容確認で営業スタッフの手を煩わせることもなくなった。誤入力へのプレッシャーからオペレーターが解放された意義は大きく、受注業務100%デジタル化へ向けて邁進している。
1日800枚のFAXを100%デジタル処理、ベテラン頼みからの脱却
カミ商事(家庭紙・衛生用品メーカー・商社)
「エルモア」ブランドを主力とするカミ商事は、家庭紙や介護用紙おむつなどの衛生用品、素材や製紙原料などを幅広く扱うサプライチェーンの中核企業だ。同社では、病院や介護施設を対象とする衛材部門を中心に、依然としてFAX注文の比率が高かった。大人用紙おむつのサイズ特定や配送先の識別など、商品コードがない発注書の処理はベテランの暗黙知に依存。1日約800枚におよぶ手入力作業が大きな負担となっていた。
同社はこの課題に対し、クラウド型で高精度な『発注書AI-OCR(invox)』を導入した。500種類を超える多様なFAX帳票のレイアウトを登録し、商品マスタと自動紐付けを行うことでAIの判別精度を向上。結果として、イレギュラーな帳票を除いたFAXのデジタル化率は実質100%に達し、受注業務全体で21%の時短を実現した。ベテランに頼らない業務標準化が具現化し、他部門への確認やり取りも消滅。今後は生まれた余剰時間を、生産管理や物流最適化といった戦略的な業務に振り向けていく。
ミスの許されない8,000品超の容器受注、作業時間は5分の1に
シーピー化成(食品容器製造販売)
シーピー化成は、弁当・惣菜用やテイクアウト用のプラスチック製食品容器を企画・製造・販売する大手メーカーだ。全国に9つの営業拠点を持ち、取り扱う商品数は8,000品を超える。品番が1文字違うだけで誤納品のリスクがあり、手作業でのFAX受注処理は熟練者の経験に依存する職人技となっていた。受注ミスの防止には複数人のダブルチェックが不可欠であり、全体の3分の1を占めるFAX処理に、受注業務時間の8割が費やされていた。
同社は、FAXの商品名を基幹システムの商品コードに自動変換・紐付けできる機能を評価し、『発注書AI-OCR(invox)』を導入。現在は全国9拠点で運用を広げている。導入によって、目視での最終確認は行うものの手入力の手間やミスがほぼゼロとなり、受注処理時間は従来の5分の1に短縮される見込みだ。ピークタイムの現場に時間的な余裕が生まれたことで、空いたリソースを攻めの営業サポートへとシフトし、さらなる売上貢献へとつなげる体制づくりを進めている。
10万アイテムを扱う専門商社、作業時間を半減しDXを加速
シモジマ(包装資材や店舗用品の専門商社)
創業100年以上の歴史を持つ株式会社シモジマは、紙袋やポリ袋、食品容器などの包装資材を中心に10万点以上のアイテムを扱う専門商社だ。同社では受注の約30%がFAXによるもので、商品コードの不記載による手作業の検索、さらには単位(束や枚)の解読誤りによる誤手配などのミスの多さが課題であった。また、取引先ごとにフォーマットが異なるため従来のOCRシステムでは対応できず、手入力に多くの時間を要していた。
同社は、インフォマートの『発注書AI-OCR(invox)』を導入し、一部の得意先から段階的に処理を進めた。受注担当者全員が操作を覚える体制を築いたことで、属人化を防止。現在では月間5,000枚のFAX発注書を自動読み取りし、基幹システムにデータ連携している。これにより、手入力が大幅に削減されて作業時間は半分に短縮。これまで3名以上を必要とした処理体制が1~2名で対応可能となった。さらに、AIの学習効果を実感した現場ではデジタル化への意欲が高まり、EDI比率が導入前の70%から80%へと大幅に向上している。
IT専任者不在でも実現したペーパーレス化と属人化の解消
佐藤木材工業(業務用割り箸商社)
佐藤木材工業東京支社は、業務用裸箸や袋入り加工箸、PB商品など外食産業向けの消耗資材を扱う割り箸の専門商社だ。同社では、注文の8割強がFAXであり、商品特定にベテラン従業員の経験と勘を必要とする属人化が長年の課題であった。平常時は1日20件ほどだが、繁忙期には40件を超え、事務員2名の業務負担は限界に達していた。
そこで同社は『発注書AI-OCR(invox)』を導入。ITの専任者が不在の中、直感的な操作と手厚いサポートによりスムーズに立ち上げた。導入効果は絶大で、FAXに記載された曖昧な商品名や取引先独自の商品名をAIが学習して自動特定し、基幹システムへのCSV連携をスムーズにした。これにより、かつて繁忙期に午前中いっぱいかかっていた手入力作業がほぼ不要となり、約3時間の時間短縮を達成した。属人化の解消によって繁忙期でも有給を取得できる環境が整い、従業員の心理的ストレスも大幅に軽減されている。











