「たとえば、酒屋で買ったお酒をその場で立ち飲みできる“角打ち”は法制上、食品を調理して提供することができません。そういった店では、カウンターに置いておくだけで売れていく、と重宝されています」
また、近年増えている、本屋や雑貨店など飲食業以外の店が、曜日や時間帯を限定してお酒を提供するようなスタイルでも、受けがいい。
「あくまで本業ではないので、大きな業務用の袋より、少量パックのほうが使い勝手も良いようです。『注文を受けてお皿に出すだけだし、立派な一品になるから助かる』というお声をいただいていますね」
ほかにない“おもろい”珍味を極める
商品の入れ替えをしながら、常時、約30種類のラインナップを展開させている『一杯の珍極』シリーズに、売上が突出した「ホームランバッターはいない」と大橋氏は語る。
「特大ホームランは出ないけどみんなこつこつヒットを打って、ちゃんと塁に出ているイメージです。単品でみると弊社のドライ珍味のトップは『ピリ辛さきいか天』ですが、珍極シリーズは、チーム戦でその主力商品に肩を並べる存在になっています」
一杯の珍極の成功をうけて、少量パックのちょっと贅沢な珍味を、多彩なバリエーションで展開する、というシリーズは、他社でもよく見かけるようになった。
「なんでもかんでも原材料高騰で、モノが売れないといわれている時代に、売れるものを作ることができたのはハッピーです。よそが競合商品を作っても、我々ももっと、マネできない商品を作ろうと知恵を絞りますし。
ずっと変化球で勝負していますから、今後はひとつ大暴投する商品を出したいですね。
もちろん売れたほうがいいんですが、売れるものより珍味屋のプライドをもって、楽しんでもらえる、他にないものを作っていきたいです。そしてお客様には『おもろいな』って笑ってほしいですね」
株式会社伍魚福
住所:神戸市長田区野田町8丁目5番14号
電話:078-731-5735(代)
お話:お客様繁盛推進本部統括 大橋弘樹氏
事業内容:味を創造する高級珍味の製造卸
公式HP:http://www.gogyofuku.co.jp/