大手の大量生産にも地元のパン屋にもない、進々堂だけの魅力
焼きたてに遜色ない味と食感、数々の有名ホテルや名店への納品実績など、業務用冷凍パンとして一躍その名を広めた進々堂のパン。決して安くはない価格設定にも関わらず、売れているのは何故なのか。
その鍵を握るのが、焼きたてを自社配送していた頃から築いてきたホテルとのネットワークと信頼関係だ。
「長年ホテルさんとお取引させていただいているので、料理長さんが異動される時にご利用いただくケースが多いです。異動先の地元にも美味しいパン屋さんはあるのですが、規模が小さく安定した量を確保できない。だからといって、大手さんの量産品を使うのは気が進まないと、皆さん一様に仰います。その間をいっている当社は、ひとつの大きなチャンスに繋がっているのかなと」
また、自社ベーカリーを持つホテルからも、宴会用のパンとして引き合いが強いという。
「朝食用はある程度数が安定しているので自家製でも対応できますが、宴会用となるとそうはいきません。あらかじめ日時と人数が分かっているとはいえ、数量に大きな波があるため日常業務の人員では対応できない。そこに、我々のパンを使っていただけるチャンスがあるんです」
京都を離れた名シェフのリクエストに応えるカタチで生まれた、進々堂の業務用冷凍パン。変わらない味を守る真摯なモノづくりと地道な営業努力によって、販路は全国へと広まりつつある。「営業として売上を伸ばすことも大事ですが、全国各地の人に進々堂のパンを食べてもらいたいという思いの方が強いんですよ」と熱っぽく話す西川さんの思いが実現するのは、そう遠い将来のことではなさそうだ。
株式会社進々堂
住所:〒604-0992 京都市中京区竹屋町通寺町東入藤木町33
電話:075-231-4361
事業内容:パン、洋菓子の製造及び販売。サンドウィッチ、惣菜等の調理食品の製造及び販売。喫茶及び飲食業
公式HP:http://www.shinshindo.jp/
お話:営業部 部長 西川弘志さん