5年間のフード事情を振り返り、飲食店の未来をみる
大島氏:『FOODIT TOKYO』、2015年に始まって今年で5回目の開催になりますね。
中村氏:回を重ねる中で、アンケートに寄せられる声などから、FOODITの価値は“化学変化”だということが見えてきました。外食産業とそれを支える周縁のIT産業など各業界の著名人が結集し、未来に向けて議論を深めることで化学反応のようなものが生まれるという、一言でいえば「異業種」です。
登壇者は飲食やIT関係者だけとは限りませんし、テーマもこれまではサービスや経営の話が多かったのですが、料理とテクノロジーの話もしていきたいです。例えば、エバーノートジャパンの会長などを務めていた外村仁氏。
エバーノート時代にはCFOにも就任されていて、これは「チーフ・フード・オフィサー」の略なんですね。シリコンバレー在住で「FoodとITの融合」をテーマに活動されている、食に造詣の深い方です。
大島氏:おもしろい話が聞けそうですね。
中村氏:シリコンバレーのエンジニアは、料理に詳しい人が多いんです。エンジニアリングと料理って、実は結構近いんですよ。調理にAIなどのテクノロジーを活用した「CookTech」とか、調理を物理的に解析する「分子ガストロノミー」とか。
実験の延長線上のように、テクノロジーの最先端で食の機運が急速に高まっているそうです。