「2軒目、3軒目利用の方が多いので、男性のお客様はそんなに食べないんですね。でも女性はほぼ100%唐揚げを頼まれます。男性は『まだ食べるの』って感じで見ている事の方が多いです(笑)」
調理のマニュアル化で実現。楽オペレーションと、低原価率
恵比寿店は10坪30席という広さでありながら、キッチン1名、ホール1名の計2名という、少人数体制で運営している。深夜帯は、唐揚げ以外のおつまみメニューの数を絞り、キッチンとホールも合わせて、1人で運営している。これらの効率的なオペレーションはなぜ可能なのだろうか。
「やはり唐揚げを含め、メインが揚げ物なので調理面で有利ですね。セクシーカラアゲも、仕込みの段階では一晩スパイスに漬込んだり、下準備に手間が掛かったりしていますが、衣になる小麦粉をスパイスと一緒に混ぜているので、調理時はそのままフライヤーに入れるだけです。鶏肉のポーションさえ切り揃えておけば揚げ時間も均一で、調理をマニュアル化しやすいのです」
スパイシーフライヤーズでは、他にもスパイスを活かしたメニューを提供している。
「スパイスつながりで、例えばカレーなどのメニューもありますが、基本的に店舗で行う調理は、揚げる、温める程度に抑えています。それはつまりアルバイトでもきちんとした料理を提供できるということです」
仕込みは基本的に村田氏が行っていたが、それも徐々にマニュアル化が進み、今ではセクシーカラアゲやカレーのスパイス類は村田氏が調合し、それ以外の仕込みは店舗のスタッフが営業時間内で対応している。
「スパイシーフライヤーズの業態は、設備はそれほど必要ありません。極端にいえばフライヤーが一台あれば、あとは何とかなるのです。いまは店のブランド力をもっと高めたいですね。その先にようやく多店舗展開が見えてくると思います」
ブランド力の向上と今後の店舗展開
最後に、今後の展望についてうかがった。
「調理などに特別な技術が必要ないので、あとは私がフランチャイズチェーン化か、またはライセンス契約をするための詳細を決めさえすれば、素早いチェーン化もできるのではないかと思います。そういうパッケージの部分より、いまは人材の確保が課題ですね。もしやる気のある人がいたら、ぜひお願いします(笑)」
スパイシ-フライヤーズは2017年に中目黒高架下店がオープンしたばかり。まだ決まっていない事も多いが、それでも多店舗展開の準備は万端、十分な伸びしろを感じさせる。今後もセクシーカラアゲの“効能”でさらなる店舗拡大をみせてくれそうだ。
スパイシーフライヤーズ(株式会社ディジー・リテイルネット)
住所:東京都渋谷区恵比寿西1-15-2-102
お話:代表取締役 村田 晋 様
公式HP:http://www.spicyflyers.com/