「弊社では“呼び鈴(ブザー)”は絶対に置かないことにしています。もちろん、便利な面もありますが、私達が目指すサービスとは違うために導入することはありません」
そのためスタッフは、常にお客から見える位置にいることになる。常にお客様を意識することでスタッフが成長しやすく、お客もテキパキと働くスタッフの姿を見て、好感を抱くことだろう。
「各店長が考えていることは、お客様に『今日』を満足して帰ってもらうことです。それができれば、次のリピートにも繋がりますし、満足いただければ口コミ等でも広がります。目の前にいるお客様を大事にした結果が、ブロンコビリーの成長に繋がっていると思います」
ブロンコビリーの顧客単価は1,600円台。ファミリーレストラン業界の中では若干高めである。しかし“ご馳走レストラン”を掲げる取り組みとして炭焼き、大かまどごはん、サラダバーを導入し、さらに子どものニーズもしっかりと捉え、売上は右肩上がり。冒頭の経営の好調を示す数字も、これらすべての取り組みが合致したからこそだといえる。
ブレないブロンコビリーが目指す未来
ブロンコビリーは出店エリアをロードサイドに限っているのも特徴的だ。
「東京都心への出店も考えていますが、弊社は一店舗ごとに利益を追求して、黒字化していくスタンスです。旗艦店やアンテナショップという捉え方で、出店するようなことはしません」
都心に近づけば、家賃がどうしても上がってしまう。確実に黒字経営を目指す姿勢が、出店エリアの選定の理由にもあらわれている。
最後に今後の展望について、古田氏にうかがった。
「まずは200店舗出店が目標です。現在116店舗で年間15店舗程度の新店がオープンしているので、数年で達成できるよう頑張ります。店舗を支える人材についても、昨年・今年と2年連続で100名以上の社員を採用し、店長育成に向けてすでに教育を進めています。200店舗を達成したら、新たな取り組みも視野に入れていきたいですね!」
ファミリーにとって、食事を美味しくする最高の調味料は“子どもの笑顔”である。美味しい料理の提供に、この隠し味を加えられるブロンコビリーは、これからも伸びていくだろう。
ブロンコビリー(株式会社ブロンコビリー)
住所:愛知県名古屋市名東区平和が丘一丁目75番地
電話:052-775-8000
お話:取締役経営企画部長 古田光浩様
公式HP:http://www.bronco.co.jp/