老舗に行くといつも何か新しい発見があります。例えば、縄のれんというのがありますが、あれは暖簾だと店のなかが見えない、かといって暖簾自体は吊るさねばならないという、必然から生まれたものです。
縄の隙間から店内が見えるようになったり、布より重い縄に変更したことでハエなどの侵入を防げるようになったり。そういうサイドストーリーを知るのが好きです。
そうして自分なりに、老舗の「ねばならない」の部分を解釈して、現代の新しいデザインに取り入れます。そうすると意外といま誰もやっていない新しいアイデアにつながるんです。僕の仕事はその繰り返しです。
【Q】最後に今後の展望について教えてください。
飲食店経営に関していうと今の時代、店舗を拡大して、人をたくさん雇うというのは本当に大変です。ですから暖簾分けという形で、弊社の開発した業態や運営ノウハウを『コンテンツ』として買っていただくという事を考えています。
またスパイスワークス全体については、社員の数は約200人ほどですが、規模としてはこれぐらいでいいと思っています。
他店の設計・他社の業態開発も含めた、メインの部分は僕が作り、設計の詳細や業態開発やメニュー開発は、社内で専門に特化した人に、仕事を割り振るという形が理想ですね。
今後も「飲食にまつわるすべてを」というコンセプトを変えるつもりありません。スタッフも含め自分の得意分野を伸ばしながら、食の全分野に携われる企業として成長していきたいと思います。
株式会社スパイスワークス
住所:東京都台東区浅草橋1-7-6 SW1ビル
電話:03-5839-2970
事業内容:飲食店運営、プロデュース及びFC展開、店舗設計・施工
公式HP:http://www.spice-works.co.jp/