餃子とビールの店が街を変えた。「肉汁餃子製作所ダンダダン酒場」~NATTY SWANKY(現:株式会社ダンダダン)

飲食・宿泊2015.06.26

餃子とビールの店が街を変えた。「肉汁餃子製作所ダンダダン酒場」~NATTY SWANKY(現:株式会社ダンダダン)

2015.06.26
「街が変わった」とお客に喜ばれた
東京都杉並区の永福町店

「お客様が『お店ができて街が変わった』って言って下さったんです。それまでなんとなく暗かった街が明るくなったって。飲食店1軒でそれほど街の印象が変わるんだ、飲食店にそんな力があるんだということを実感しました」

お客様から掛けられたというそのひと言からも「ダンダダン酒場」成功の理由が垣間見える。コンセプトやメニュー構成の良さだけではなく、それらをしっかり理解し店舗として運営できるスタッフの存在が大きいのだ。田中氏は、何か特別な方法でスタッフ教育を実施しているのだろうか。

「当たり前のことですが、挨拶、元気と笑顔です。これは常に徹底しています。特徴的なものとしては、読書感想文でしょうか。毎月1冊の課題図書があり、読んで感想文を提出すると3,000円が支給される仕組みです」

挨拶の徹底は珍しくないにしても、読書感想文を提出してお金がもらえるシステムはあまり聞いたことがない。課題図書はビジネス書が中心で、考え方を構築する内容のものが多いという。

「読むことで異なる考え方に触れさせ、書くことでそれを落とし込ませるわけです。実際、読むだけで書かない人間もいますが、書く人間とのビジネスに対する意識の差はどんどん開いていきますね」


また、最低でも月1回の外部研修や毎月の店長研修など、研修制度も充実している。

「外部研修は時間が許せば何回でもOKで、先月は4回行った社員もいました」

社内外でのスタッフ教育にかける時間と費用は相当なものになりそうだが、会社としては負担になっていないのだろうか。

「我々経営陣が考えるコンセプトやイメージを、具現化してくれるのはスタッフ陣です。だから、教育に関する費用はお店への投資だと思っています。そして、お店で出た利益は社員に還元していこうと。今は、それができるようになりました(笑)」

人手不足が叫ばれて久しい飲食業界にあって、同社には多彩な人材が集まってくるという。現在の社員数は35名で、昨年3月に掲げた目標を上回っているそうだ。店舗展開、人材育成ともに順調な今、次のビジョンはあるのだろうか。今後の予定について、井石氏に聞いてみた。

「どの街に出店したいというような、こちらの都合や思いを先行させた展開は考えていません。それよりも、『街が変わった』と喜んでいただけたような経験を積み重ねていきたいですね。『ダンダダン酒場』が求められている街は、まだまだたくさんあるはずですから」

「街が変わった」というお客の言葉に触れ、改めて感じた飲食店のチカラ。『ダンダダン酒場』は、自慢の餃子とビールを引っ提げて、この先も街を変えていくのだろう。


肉汁餃子製作所 ダンダダン酒場(株式会社ダンダダン)

住所:東京都新宿区西新宿1-19-8 新東京ビル7階
お話:株式会社ダンダダン 代表取締役 田中竜也様、取締役社長 井石裕二様
公式HP:https://www.dandadan.jp/

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