飲食店の外食産業用ロボット導入によるDX推進事例まとめ

最新ニュース2022.02.14

飲食店の外食産業用ロボット導入によるDX推進事例まとめ

2022.02.14

飲食店の外食産業用ロボット導入によるDX推進事例まとめ

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目次

日本の産業界でDXが推進される中、外食産業でも積極的にDXを推し進めていこうという動きが広がっている。そのひとつがロボットの活用だ。飲食店がロボットを取り入れることによって、従業員の労働生産性や顧客の利便性向上が期待されている。今回は外食産業のロボット活用によるDX事例について2021年の取り組み事例を紹介する。

日本国内の外食ロボット取り組み

近年ではロボットによる無人配達なども積極的に実証実験が行われ、さまざまな形で外食産業のDXが推し進められている。ここでは、日本国内の外食ロボットに関する事例の一部を見ていこう。

店・企業名業態導入ロボット取り組み
100本のスプーン立川店(スープストックトーキョー)ファミレスServi(配膳ロボット)
2021年3月
店舗の配膳業務のロボット化
やっぱりステーキ(ディーズプランニング)ファミレスServi(配膳ロボット)・Pepper(人型ロボット)
2021年6月
お客様の案内・配膳業務のロボット化
道楽やねこん家食堂・喫茶店Lanky Porte(配膳ロボット)
2021年8月
店舗のホール業務ロボット化に向けた実証実験
焼肉の和民(ワタミ)焼肉店KettyBot(スマート案内機能を搭載したサービスロボット)
2021年12月
お客様の案内・店舗説明・ファーストオーダーのロボット化

 

配膳ロボット Lanky Porte

Lanky Porteは、配膳や下げ膳などのホール業務全般をサポートするロボットだ。2021年8月に小田急線片瀬江ノ島駅近くに店舗を構える食堂「道楽や ねこん家」で初めての実証実験を行い、最適な運用方法や現場に必要不可欠な機能の洗い出しを行った。

同店では最大25名ほどの席数があり、通常は店主が1名で切り盛りしているが、繁忙時にはホール担当のスタッフを雇用している。今回はこの繁忙時のスタッフに代わってLanky Porteがホール業務を行った。

来店客がディスプレイで注文先を選べば、ロボットが料理を棚に乗せてテーブルまで配膳する。下げ膳業務では「お済みのお皿がございましたら、私の棚へお載せください」という音声アナウンスが流れるため、顧客も戸惑わずに食器を下げることができる。

また、見た目の物珍しさから顧客にも好評で、ディスプレイを活用して自店舗が開催しているキャンペーンやSNS情報を表示しながら客席の間を移動することで、販促活動もできる。ホール業務の負担が減って注文・調理・会計業務に注力できるようになったことから、店主の業務負担は軽減されたという。

配膳ロボット Servi

配膳ロボットServiは、ソフトバンクロボティクス株式会社が開発した配膳ロボットで、外食産業や医療現場などさまざまな場面で活躍している。

2021年3月には株式会社スープストックトーキョーが運営する「100本のスプーン立川店」にServiを導入し、スタッフの労働環境改善や業務効率の向上、来店客への新たな価値提供など、多くの効果が現れている。

Servi導入前の同店では、「スタッフの歩く距離が1人あたり1万歩あり疲れが溜まりやすい」という課題を抱えていた。この課題を解消するとともに、Serviを導入することで「これまでにはない体験をお客様に提供し、ワクワクを感じてもらえるのではないか」という新たな可能性を感じて導入を決めたという。

導入後3か月で業務効率化における十分な効果が感じられ、現在ではServiの導線を意識した新店オープンも検討しているようだ。

スマート案内機能を搭載したサービスロボット KettyBot

KettyBotは、Pudu Robotics社が開発した最新式の広告ディスプレイ付配膳ロボットだ。ワタミグループが運営する「焼肉の和民」国分寺南口店(東京都)、坂戸北口駅前店(埼玉県)、川越東口クレアモール店(埼玉県)の3店舗において本格的に導入することが決まった。

障害物を回避しつつ移動し、お客様を席まで案内できる。加えて、搭載されている大画面ディスプレイを使って施設や食事コースの案内動画を流せる。このように、お客様のご案内から店舗説明、ファーストオーダー業務まですべての効率化を実現できる。

配膳ロボット Serviと人型ロボットPepperの掛け合わせ

「やっぱりステーキ アクロスモール春日店」は、配膳ロボット Serviの導入に加えて券売機「Uレジ Ticket & Pay」を併用し、人型ロボット「Pepper(ペッパー)」もトライアル導入した。これにより注文から配膳、お客様への案内まですべてを非接触で行えるようになった。

また、同店はフードコートにも面していて、テイクアウト商品をフードコートへ配膳する際にもServiを活用するとのこと。これは国内初の取り組みとされ、非接触による感染対策の安心感やワクワク感も届けていくという。

ロボット導入によるDX推進で外食産業の課題にアプローチ

労働力不足による従業員の負担増加や食品ロスなど、外食産業が抱えている課題は多い。従業員のオペレーション改善も重要だが、根本的な業務改善を図るには外食ロボットの導入も有効な手段といえるだろう。外食産業の課題を解決するための最新技術が次々と開発されているなかで、どのようにロボットを現場に取り入れて活用していけるかが今後のカギになるといえそうだ。


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