また、メニューとして提供する際には、奇をてらったアレンジは控えた方が良いというアドバイスも。
「パンやサラダ、肉料理の付け合せ、ご飯代わりのワンプレートなど、まずはオーソドックスな使い方で提供するのがいいでしょうね。あとは、サンドイッチに挟んだり、クラッカーなどに乗せてカナッペ風にしたり、野菜や魚介類をトッピングして前菜にしたり。あれこれ手を加え過ぎると、お客様にとっては、それが何だか分からないのではないでしょうか。最初はアレンジなしで提供する方が、お客様に対してフムスというメニューを訴求しやすいと思います」
まずは、ベーシックなフムスをお店のメニューとして浸透させて、アレンジはその後からでも遅くないということだ。
「アレンジする時は、コロッケの具材に加えたり、焼き菓子の生地に混ぜたり、生クリームと一緒にシュークリームに入れたりと、お店のスタイルに合わせて考えてみてはどうでしょうか」
さらに、盛り付けに関しても、「デキる店」と思わせるためのポイントがある。
「正式な盛り方としては、お皿に低く盛り、真ん中を池のようにくぼませてオリーブオイルを注ぎます。ポテトサラダのようにうず高く盛るのではなく、低くフラットに。そうすると、本場のフムスっぽくて、お客様の心を掴みやすいと思います」
ルーツである中東はもちろん、欧米などでも一般的な日常食として親しまれているフムス。日本においても単なるヘルシーフードという枠を超えて、「美味しくて、しかも健康的なメニュー」として浸透していきそうだ。
取材協力:熊谷真由美(くまがい まゆみ)