アメリカ生まれのミニバーガー、スライダーの基礎知識
松原さんによると、スライダー発祥の地はアメリカ中西部カンザス州だという。
「1921年に創業した全米初のハンバーガーチェーン『ホワイトキャッスル』が、サイズも値段も手頃なハンバーガーを出したのが元祖だといわれています。スライダー、イコール『ホワイトキャッスル』という代名詞的メニューのようです。その後、徐々に扱うお店が広がり、今ではほぼ全米で親しまれています」
現地では、どのように提供され親しまれているのだろうか。
「アメリカ全土をはじめ世界中から人種と文化が集まるニューヨークを例に挙げると、バーや酒場ではお馴染みのフードメニューです。スライダーをつまみながらビールやカクテルを楽しむ姿は、よくある光景ですね。また、パーティーなどのアミューズとして提供される機会も多いようです」
確かに、アメリカの映画やドラマのワンシーンで、テーブルの上にずらりと並ぶ小さなハンバーガーを目にすることがある。そんな人も少なくないだろう。
「小さく手軽につまめるので、軽食代わりになることはもちろん、お店で出している他のメニューへの誘導にも有効なものだと思います。酒場なら、お酒のおかわりや他のおつまみのオーダーとか。満腹になりたい方はレギュラーサイズのハンバーガーを、いろいろなメニューを楽しみたい方はスライダーを注文されるようです」
お店ごとの個性が垣間見える、日本におけるスライダー
本場アメリカから上陸して以来、日本でもジワジワと広まりつつあるスライダーはどのような存在なのか。レギュラーメニューとして提供している飲食店での実例を、松原さんに紹介いただこう。