業界ニュース2015.03.31

春の値上げラッシュ、主要食品まとめと今後の見通し(前編)

2015.03.31

なかでもパスタを含む麺類、冷凍食品、食用油、アイスクリームなど、原料の多くを輸入に頼る食品メーカーにとっては、コストダウンや生産性向上という企業内努力の限界を超えた死活問題となっている。現在は落ち着いているが、一時期は原油価格高騰とともにパッケージなどの資材費が跳ね上がったこともあり、食品を取り巻くメーカーの台所事情は火の車といったところだ。

また、これら食品の高騰は外食業界にも影響を及ぼしている。2014年末には牛丼チェーン大手の吉野家が最大120円増の新価格を導入。2015年もスターバックスコーヒー、カレーハウスCoCo 壱番屋、ケンタッキーフライドチキン、丸亀製麺などの大手が値上げを行った。2014年4月の消費税増税で対応策をとったことで、値上げには慎重な外食企業においても、メーカーと同じく企業内努力だけでは限界に達しているようだ。

外食

実施日店舗メニュー値上げ額
2014年12月17日吉野家牛丼など80円~120円
2014年12月1日ほっともっと弁当10円
2015年1月1日ほっかほっか亭弁当10~30円
2015年1月22日やよい軒定食20~70円
2015年2月15日スターバックス コーヒーフラペチーノ全サイズ20円
2015年3月1日カレーハウスCoCo 壱番屋トッピング22円~32円
2015年3月1日築地銀だこたこ焼30円
2015年3月25日ケンタッキーフライドチキンオリジナルチキンなど10円~30円
2015年3月25日丸亀製麺うどん10~30円
2015年4月1日ミスタードーナツドーナツ10~11円

 

一連の値上げラッシュは一旦落ち着いたかのようには見えたが、つい先日、日清製粉、日本製粉、昭和産業の製粉大手が、6月19日から業務用小麦の価格を改定することを発表。小麦製品のさらなる値上げにも注目が集まっている。後編では専門家による分析と予測を交えながら、今後の動きを探ってみたい。

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