ソーシャルメディアからみた「鍋」とは
上記は「鍋」をキーワードにしたTwitter・ブログの投稿年間推移です。
今回はTwitterで「鍋」と一緒につぶやかれているキーワードの中から、上位100件を通じて傾向をリサーチしました。
鍋の関連ワードは気候に応じて言及数が増減しますが、意外にも言及のピークは11月で、最も寒さの厳しい12月~2月頃の言及は減少傾向にあります。また、直接的に「鍋の季節」というキーワードが含まれていたのは、11月のピークに向けた9月~10月でした。
発言数の増加のタイミングと合わせて飲食店の「鍋メニュー」の提供タイミングを検討してみてはいかがでしょうか。
鍋に対するソーシャルメディア上での印象は?
「鍋」に関しては「好き」「美味しい」など、ポジティブなワードが多くプラスの印象が強いようです。そしてネガティブワードに関しても約3%のみと、他のワードと比較しても極端に少ないのが特徴と言えそうです。
「鍋」と一緒に出現するキーワードを調べてみると、鍋の種類やレシピ、最後のシメについての言及が多く見られました。その中でも家で食べる「鍋」を連想させる「鍋パーティー」「鍋奉行」「鍋の素」というキーワードが全体で約9%を占めており、特に鍋に関する発言のピーク期(9月~2月)では常に10位以内に入っていました。
一方で「お店」というキーワードは9月にしか出現していないことから、「鍋」自体は家で食べる派が多いと考えられます。
ひとりでも鍋が人気?
「鍋」が大人数で食べるだけのものかといえば、実はそうではありません。
昨今の個食の増加による影響もあるためか「一人鍋」というキーワードも現れています。一人鍋の発言が減少する3月・4月のタイミングでは「冷凍食品」がピークを向かえるため、メーカー・小売としての鍋関連の商品には春先まで一定の需要が見込めるものと考えられます。
飲食店で出したい鍋メニュー
それでは鍋を飲食店等でメニューに活かすには、どうすればいいのでしょうか?
定番のメニューとしては「キムチ鍋」「チゲ鍋」「辛い」など熱さを強調するような味付けが人気のようです。また「モツ鍋」「カレー鍋」「豆乳鍋」「トマト鍋」「水炊き鍋」「ちゃんこ鍋」は、人気メニューとして常に上位を独占しています。しかしその他の鍋にも約30%の発言があることから、他に無いニッチな鍋が開発できれば注目を集めることはできそうです。
また、Twitter上「鍋」に使われる食材や、一緒に食べる一品料理も調べてみました。
11月の「鍋」言及数ピーク時には「おでん」「牡蠣」などが上位に登場します。旬を逃さず冬の限定メニューとして他店との差別化に活かしてみてはいかがでしょうか。
最後に、鍋といえば欠かせない「しめ」のメニューです。
「うどん」「ラーメン」「雑炊」が上位に挙がっています。秋から春の間は安定して「うどん」が多く、次に「ラーメン」の順が多いようです。ただ、夏の間はダントツで「ラーメン」が多いという結果がでています。最後のしめのメニューに季節感を出してみるのも面白いかもしれません。
以上「Twitter」の年間データから「鍋」について調査しましたがいかがでしょうか。今後のメニューの開発の参考などにしていただければと思います。
今後もソーシャルメディアデータ分析では消費者の嗜好や新しい商品・サービスの発掘、意外なキーワードを違ったテーマでご提供いたします。