40才以下の飲食店経営者団体、第4期スタート。外食SX(エスエックス)の未来型飲食店経営の考え方

セミナー・イベントレポート2022.05.11

40才以下の飲食店経営者団体、第4期スタート。外食SX(エスエックス)の未来型飲食店経営の考え方

2022.05.11

40才以下の飲食店経営者団体、第4期スタート。外食SX(エスエックス)の未来型飲食店経営の考え方

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出典:株式会社ミライーツ「R40(40歳以下)の飲食店経営者団体「外食5G」が団体名をリニューアル。「外食SX(エスエックス)」 第4期「シン・ガイショク論」をスタート」

「社会の形成に主体的に関わる外食産業を創造する」を目的とした取り組みを推進してきたR40(40歳以下)の飲食店経営者団体「外食5G(旧名)」(代表幹事:株式会社和音人 代表取締役・狩野高光)が、2022年4月19日 第4期目スタートにあたり団体名を「外食SX(エスエックス)」にリニューアルした。

今回は外食SXの理念や活動内容を紹介する。今、業界で活躍している若手飲食店経営者団体が目指す「未来型飲食店経営」の在り方からぜひヒントを得てほしい。

目次

飲食店の経営者団体「外食SX」とは

団体名「外食SX(エスエックス)」のSXは、サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)から引用し、団体を通じて持続可能性を重視したさまざまなパートナーシップを加速化させていくことを意味している。若手飲食店経営者団体は2019年3月に発足し、「未来型飲食店経営」実現のための団体理念としてビジョナリー経営、ミールソリューション経営、ポートフォリオ経営を掲げていることが最大の特徴だ。

ビジョナリー経営
=実現したい世界
これまでのチェーンストアによる店舗展開を目標とした経営だけでなく、僕たち・私たち各々が目指す理念実現の元で経営をすることを目指しています。経営者の描く未来は現在多様でありその各々が目指す未来の実現を志すこと
ミールソリューション経営
=食領域の課題解決
扱う事業領域は外食産業だけでなく、外食関連領域,他産業まで多岐にわたり、協業するパートナーと共にSDGs はじめ、食に関する問題解決を実現すること
ポートフォリオ経営
=パートナーとの新結合、協業
協業するパートナーと外食産業以外の事業を実現すること

 

外食SXのはじまり

外食SXを知るためにはその歴史を紐解いていくのが良さそうだ。フースタで知られるフードスタジアム株式会社 代表取締役大山正氏との2017年の座談会がきっかけで、兼ねてから理念共にする若手飲食店経営者が真剣に学べる場を創りたいとの想いが一致し同団体が発足された。詳しくはフードスタジアムの記事で紹介されているが“シェアの時代”、“他業種からの学び”がキーワードとなっている。

第1期(2019年)は他産業との新結合、第2期(2020年)はサプライチェーンからの学びをテーマにして活動を開始した。第3期(2021年)からは、未来型飲食店経営=CSV経営であると再定義し、“外食産業におけるCSV 経営の学びと実践”をテーマにして外食産業におけるCSVコンパス(CSV 経営指針)の構築を目標に活動してきた。また、2030年までにCSV 経営に参画するリーディングカンパニー100社創出を目指している。

2022年度第4期の参加企業は下記のとおりだ。いずれも業界を牽引している若手経営者・幹部が勢ぞろいしている。

株式会社和音人 代表取締役 狩野高光
株式会社イタリアンイノベーションクッチーナ 取締役社長 青木秀一
株式会社スマイルリンクル 代表取締役 須藤剛
株式会社マーチダイニング 営業部長 本多太一
株式会社カオカオカオ 代表取締役 新井勇佑
株式会社RCクリエイティブグループ 常務取締役 中野真吾
H VIEW株式会社 代表取締役 中田匠
株式会社ネバーランドアイ 代表取締役 澤田泰広
株式会社SASA 代表取締役 笹裕輝
株式会社ourselves 代表取締役 斉藤洋二
有限会社春日野 取締役営業本部長 岡庭大喜
有限会社サンビシット 代表取締役 吉田琢
株式会社てっぺん 代表取締役社長 和田裕直
株式会社Number 代表 達川京平
株式会社Good market&shops チーフ 坂元貴
K&Aコンサルティング合同会社 CEO 近藤大祐
株式会社Pay it Forward 代表取締役社長 宮崎元成
株式会社マックスフーズジャパン 代表取締役 西田勇貴
株式会社OICY 事業部長 猶本広志
株式会社ひよっこ 代表取締役 高橋麻子
uwc株式会社 代表取締役 中沢大三郎
株式会社センス 原まりお


2022年第四期のテーマに「シン・ガイショク論」を掲げ、外食業界を中心とした講師を招き勉強会を開催する。第1回目は、株式会社ミナデイン 代表取締役 大久保 伸隆氏、株式会社和音人 代表取締役 狩野高光氏の2名が登壇した。

株式会社ミナデイン 大久保伸隆氏による「シン・ガイショク論」

出典:株式会社ミライーツ「R40(40歳以下)の飲食店経営者団体「外食5G」が団体名をリニューアル。「外食SX(エスエックス)」第4期「シン・ガイショク論」をスタート」

2022年4月19日に開催された第一回外食SX勉強会では、外部講師として株式会社ミナデインの大久保氏によるシン・ガイショク論が講話された。

講話の中では、前職のAPカンパニー時代に実施してきた「販売面の権限委譲」や「名刺の販促支援」をどのような経緯で生み出したのかなどの話や、地産地消ならぬ持参地消・選挙メニュー・おすそ分けなどが取組みとして挙げられ、街の人と共に創り上げた千葉県ユーカリが丘に出店した「里山transit」の話なども聞くことができた。

ミナデインの理念は「食と人間の価値でより良いまちづくりへ貢献する」を掲げており、大久保氏は一貫して理念を軸に事業展開をしている内容であった。

株式会社和音人 狩野高光氏による外食SXとは

第2部では外食SXの代表幹事である株式会社和音人 代表取締役 狩野高光氏より、外食SXの理念やCSV経営、SDGsとの違い、CSVマインドの思考プロセスに関して語られた。CSV経営とは何か。同団体では「自社の価値」「社会の価値」「お客様の価値」「パートナー企業の価値」のすべてを満たしていなければCSV経営ではないと定義付けている。さらにそれぞれの価値は社会価値と経済価値に分かれており、合計8つの価値が存在する。また、食領域の課題や社会課題から事業の根幹を考える思考プロセスがCSVマインドであると提唱している。

狩野氏は、実例を交えながら「社会課題を解決に取り組むことで、事業成長や経済価値の創造につながることが外食SXの目指すCSV経営である」と話した。本パートでは、参加したメンバー同士で食領域の課題に関するディカッション形式のワークショップを開くなど、参加型の勉強会となった。

コロナ禍をはじめ就業人口の減少、原材料高、競争の激化など、飲食業界は様々な問題に直面している。若手経営者による団体「外食SX」が掲げる「未来型飲食店経営」実現のため、今後の活動に期待したい。

【参照】
株式会社ミライーツ「R40(40歳以下)の飲食店経営者団体「外食5G」が団体名をリニューアル。「外食SX(エスエックス)」第4期「シン・ガイショク論」をスタート」

外食第5世代 未来型会員制サークル 外食SX(エスエックス)
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