フード業界全体
6人に1人がフード業界で働いている
厚生労働省の発表(2016年9月)によると、日本の就業者総数6,498万人のうち、農業、食品製造、卸、外食、食品スーパーなど食に関わる業種で働く人は、実に1,009万人。これだけ様々な業種、ビジネスがある中で、およそ6人に1人がフード業界の従事者ということなる。もちろん全業界で1位だ。
酒類
大手4社は、日本酒を作っていない
サントリー、キリン、アサヒ、サッポロの大手4社は、ビール、ウィスキー、チューハイ、ワイン、焼酎など様々な酒類セグメントに進出しているが、4社とも日本酒には参入していない。理由は明らかになっていない。
大手企業の従業員1人当たりの売上高は、外食のおよそ20倍
シェアの大部分を占める大手企業は、高度に効率化された大量生産設備により、従業員1人当たりの売上高が非常に高い水準となっている。その金額はなんと1億円前後。ちなみに、外食の従業員1人当たりは約500万円。約20倍もの差がある。
清涼飲料
上位5社が売上の8割を占める寡占市場である
特にコカ・コーラグループとサントリー食品インターナショナルの2社で、市場のおよそ半分を占めている。原料コストが低い一方で、自動化・量産化のために大規模な設備投資が必要となることから、一定の参入障壁がある。また、すでに設備のある企業間でシェアの奪い合い競争となることも多く、業界再編も進んでいる。
清涼飲料の販売額の3~4割が自販機
自販機商品は値下げが不要で、高い利益率を維持できるため各社が力を入れている。大手メーカーでは自社で自販機部門を持つほか、買収や業務提携によって販路を確保する場合もある。
即席めん
日清食品HDが、国内シェアのおよそ4割を占める
2番手は東洋水産で、以下、サンヨー食品、エースコックの順。エースコックはベトナムでトップシェアを持つ。
製パン
市場の伸びをけん引しているのは、菓子パンと調理パン
消費者の個食化の影響を受け、製パン業界の主力商品は従来の食パンから、菓子パン・調理パンとなっている。出荷額は菓子パンが62%、食パン23%、調理パン・サンドイッチ15%の順(2014年工業統計に基づく)。
大手製パン企業は、ベーカリーショップ、カフェなどを展開している
山崎製パン:ヴィ・ド・フランス、デリフランス、ハースブラウン
敷島製パン:PAUL/Falar
フジパングループ本社:フジパンストアー
第一屋製パン:ベイカリーアウトレットイフ
製糖・製粉・製油
総合商社の出資を受けている企業が多い
原料の輸入比率が高いメーカーは、原料確保の点から商社との関係を深めることを重視している。
三井物産→三井製糖、J-オイルミルズ、かどや製油
三菱商事→大日本明治製糖、塩水港製糖
伊藤忠商事→伊藤忠製糖、昭和産業、日本製粉、不二製油
住友商事→日新製糖
丸紅→日清オイリオグループ