飲食店のスーパーバイザーに求められる役割と業務課題

飲食・宿泊2023.08.29

飲食店のスーパーバイザーに求められる役割と業務課題

2023.08.29

飲食店のスーパーバイザーに求められる役割と業務課題

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多店舗展開する飲食店において、複数店舗を管理するSV(スーパーバイザー)は、業績を伸ばす上で欠かせないポストである。あらためてスーパーバイザーの役割や求められるスキル、業務の課題などを解説する。

スーパーバイザー(SV)とは

スーパーバイザー(通称SV)は、飲食店の管理や監督業務を担う職種の1つである。本部と各店舗の橋渡し役となり、各店舗に所属する店長やホール・調理スタッフへの指導や店舗運営全般のサポートなどのマネジメント業務を主に行うのがSVとなる。店舗の状況を把握して最適な施策を打ち出す役割を持つ管理的なポジションだ。エリアマネージャーと言われることもある。

SVのやりがいや魅力

SVは担当する店舗が多いため、広い範囲での責任と権限が与えられる。その分、自分のアイデアや戦略を試す機会も増え、売上向上などの目標達成につながったときは大きなやりがいや達成感を得られるだろう。

利益改善、販促強化、スタッフ育成など店舗ごとに課題は異なる。原因を探り自分の打ち出した施策で解決したり、伸び悩んでいるスタッフから悩みを聞き出して成長していく様を見届けられたりすることもSVの魅力だ。

店長との違い

店長とSVは、責任を受け持つ範囲、マネジメント方法が異なる。
店長は自店舗の経営に関して責任を持つのに対し、SVは複数の店舗・エリアを管轄し、経営戦略を立て管理を行う。

またマネジメント方法においても、店長は自身で店舗の管理や従業員への指導をしたりする「直接マネジメント」に対し、SVは各店舗の経営管理を直接行うことはしない、いわゆる「間接マネジメント」だ。本部からの指示、あるいは自らが考えた施策を店長と共有し、合意を得た上で実際の経営は店長にやってもらわなければならない。

直接行うことができないためSVは企画提案力、指導力がより求められる。人を介して担当エリアの実績を出していかなければならない分、難しい仕事でもある。

SVの仕事内容・役割

SVの業務は、主に担当エリアの各店舗の売上アップや集客など、業績を伸ばしたり店舗運営を円滑に実施したりすることである。加えて、本部の方針や意向も適切に伝達するために各店舗の店長などとの密接なコミュニケーションも必要不可欠だ。具体的には、以下のような業務を実施する。

・各店を巡回し売上状況や従業員の接客、店内の雰囲気を調査、改善策の打ち出し
・在庫や発注、提供メニューのチェック
・確認事項を元に、メニュー構成の見直しや店舗スタッフへの教育指導
・本部の方針や連絡事項を伝える
・各店の問題やトラブルを把握し、本部へ報告

SVは各店舗が今以上の業績を上げるためのサポート、本部と店舗の橋渡しの役目も持つ。担当エリアの各店舗のマネジメントから、本部の指示が店舗に行き届いているかの確認、売上・コスト管理まで幅広く活動していく職種といえるだろう。

SVに求められるスキル

スムーズな店舗運営を実現するためにどんな能力がSVに求められるだろうか。主なスキルについて紹介していく。

コミュニケーション力

SVは本部や担当店舗とのやりとり、スタッフへの教育指導を行うなど、人と関わる場面がとても多い。現場の声に耳を傾け課題解決に導く際や、店舗だけではどうにもならない問題は本部と相談するなど、重要な場面での対話が求められる。

そして店舗と本部の双方と信頼関係を築いていれば、協力的になってくれる人材も増えてくるため、円滑に物事を進められるだろう。また各店舗の店長などは、店舗スタッフから悩みを聞く機会があっても、自身が相談する相手は少ない。日頃から店長とコミュニケーションを取り問題を聞き出すこともSVの重要なスキルとなる。

データ管理・分析スキル

利益アップやコスト削減など会社の業績を伸ばす上で数値管理は欠かせない。店舗を良い方向へ導くには、問題点や課題を見つけ対策を講じる必要がある。

例えば、前年や前月との客数や客単価、売上比較、売れているメニューや使われていない在庫の洗い出し、キャンペーンの実施状況や効果測定など、どこに課題と改善点があるか分析して、店舗ごとに適切な対策をとる。そしてデータ管理を効率的に実施するためにも、エクセルや店舗管理システムを使いこなせるだけでなく、分析結果を分かりやすくまとめ本部や店舗に納得感を得られる報告ができることも重要だ。

視野の広さや対応力

SVは管理する店舗や従業員の数が多く、どこの店でどんな問題が発生しているかを把握しながら、状況に応じて適切に取り組むための臨機応変な対応力が必要だ。

飲食店では、些細なミスからクレームやトラブルに発展することも少なくない。現場の外から客観的にお店の状態をチェックできる視野の広さもSVには求められる。

また社内の出来事だけでなく、他社や他業界で起こったトラブルが自社でも起こらないように最新の情報を収集するなど、常に業界動向にアンテナを張ることも重要だ。

SV業務の課題

SV業務は幅広い管理・監督業務に伴う様々な課題もある。どんな課題があるか見ていこう。

各店舗への指示が反映されない

本部の方針や指示は、SVを通して店舗へ伝達することが多い。しかしその内容が店舗によって指示通りに実行できないことがある。例えば、SVからの連絡が店長に伝わっていても、実際には目の前の仕事が忙しくて後回しになってしまう。

またホールスタッフや調理スタッフなどの従業員へ指示を共有する場合、シフトなどが合わず指示の周知徹底が難しいケースも考えられる。店舗ごとに状況は異なるため、指示の内容によっては取り組むのが難しい店舗も出てくる。

パイプ役となるSVは本部からの方針を正確に理解し、各店舗の状況に合わせて的確な指示出しや対処を行うことが重要になる。とはいえ店舗の状況把握やスタッフ一人ひとりのスキルに合わせた指示を出すのは至難の業だ。

さらに、SVは店舗やスタッフに出した指示の実施状況をチェックして回る必要がある。ひとりで複数店舗や広範囲のエリアを担当するため、チェックする時間や再指導の工数も膨大になりがちだ。

SV業務課題の対策

SVの業務は、店舗従業員への教育指導だけでなく、店舗の売上・原価・人件費のチェックや改善案の検討、実施後のレポートや本部への報告書の作成など多岐に渡る。

こうした業務の効率化を図るためにはITツールの導入なども検討したい。飲食店で実施すべき業務を本部からまとめて指示ができ、店舗もシステムを介して状況を報告できる店舗オペレーション管理ツールなどが提供されている。

SVは店舗運営を円滑化するための重要なポスト

SVの役割は、本部と各店舗の橋渡し役となり、エリア全体の業績向上や運営をマネジメントすることだ。店舗運営に関する幅広い知識とノウハウが求められるだけでなく、本部や店舗の従業員とのコミュニケーションも必要不可欠だ。

現場に立つ機会は少ないが、裏方で重要なポストを務める仕事であり、それに伴う責任感も大きい。その分、業務経験がキャリアアップにつながるなどのメリットもあり、やりがいや魅力を感じられる職種といえるだろう。

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