卸・メーカー2015.02.16

岩手の乳業メーカーが作った国内初の「ヨーグルトドレッシング」~岩泉ヨーグルト(岩泉乳業)

2015.02.16

メディアにも取り上げられ予想以上のヒット

常務取締役 下道勉さん

こうして2013年2月に販売を開始した『岩泉ヨーグルトドレッシング』は、地元で売切れ店が続出するなど、順調な滑り出しをみせた。

その後、地元の新聞、テレビ、ラジオでも取り上げられ、さらに雑誌『日経ドレンディ』の2013年上半期・北海道東北地区を代表する商品に選ばれたことで、その名は全国区となる。

「大手さんとは桁が違いますが、1ヵ月で1,500本ぐらいを売りました。正直、我々もここまでは期待していませんでした」

期待以上の成果を見せた畑違いのドレッシング。その理由を下道さんはどのように考えているのだろうか。

「やはりこだわりのヨーグルトをふんだんに使っているということでしょうか。『岩泉ヨーグルト』がすでに認知されていましたから、スタートは多少恵まれていたのかなとも思います。あと、大企業は決してこんな生産効率の悪いドレッシングは作らないですよ。その点、我々はしっかりした原料・製法で、頑固に作り続けることが大切です。価格の問題もあるため、100人のうち100人が良いとは言っていただけないとしても、必ず気に入ってくださる方が何割かいらっしゃいますから」

地元とのコラボレーションで6次産業化も

『岩泉ヨーグルトドレッシング』
左からトマト、プレーン、ハニーマスタード

現在は、ドレッシングのラインナップに「トマト味」と「ハニーマスタード味」の2種類を加えて展開し、販売量は月に3500本ほどだという。さらに、地元・岩泉町が日本一の生産量を誇る畑わさびを使った「わさび風味」のヨーグルトドレッシングも近日発売される予定だ。

同社では今後も相性を試しながら、地元の特産品を使ったドレッシングのアイテムを増やしていきたいという。

「岩泉乳業という会社なんだから、牛乳とヨーグルトだけ作っていればいいじゃないかと言われてしまいそうですが、我々としては色々なことに挑戦して、地域の1次産業を元気にしたいと思っています。地元に根差した企業が一生懸命がんばっていかないと、地方はどんどん元気がなくなっていきます。地元の1次産業とうまくコラボレートしながら、6次産業化を目指したいと思います」

製品に対するこだわりをそのままに、むしろそのこだわりを武器に製品を世に送り出し、さらには地元産品とのコラボレーションで地元を盛り上げる。全国各地にあるこうした企業から、日本の地方創生は動き出している。

岩泉乳業株式会社

住所:〒027-0502 岩手県下閉伊郡岩泉町乙茂字和乙茂8-1(本社工場)
電話:0194-22-3800
事業内容:牛乳・乳製品の製造販売、全農受託業務
公式HP:http://www.iwaizumilk.co.jp/
お話:常務取締役 下道勉様

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