-●業務用のおすすめ商品を教えてください。
比較的使いやすい価格帯ですと、おばんざいの定番商品が揃う「京の味暮らし」というシリーズが人気です。千切大根やひじき豆といったものですね。また、ASP商談システム内では、「野菜炊き合わせ」や「れんこんきんぴら」が大変好評で、多くの飲食店様にご注文いただいています。
また、純然たる京のおばんざいとしておすすめしたいのが、「ゆばぜんまい」です。こだわりの飲食店様やホテル様からの注文が多い商品となっております。ゆば関連の商品は、京都の観光地にある直営店でもとてもよく売れており、一般のお客様も「ゆばといえば京都」というイメージがあるようですね。その他に「ずいきの酢の物」も一度お召し上がりいただきたい自慢の商品です。
-●おせちの製造・販売もされていますね。
黒豆や栗きんとん、筍うま煮、ごまめなど、おせち料理に欠かせない料理は一通りご用意しております。重詰めはもちろんですが、パーツでも販売いたしますので、年始におめでたいメニューをスポットで追加されたい飲食店様にもぜひご活用いただければと思います。
-●こうした料理は実際に作ると意外と手間と時間がかかりますよね。
まさにその通りで、例えば「ゆばぜんまい」は、ゆばとぜんまいとお野菜を処理するだけでも時間がかかります。これを飲食店様が厨房で作るというのは大変なことです。そこでご提案しているのが、弊社を「お店のセカンドキッチンがわりに使ってください」ということなのです。自分のお店で作るもの以外に「あともう1品」となったときに、弊社の商品を使っていただければ、と。
意外とメイン料理以外の小鉢というのは、そのお店の質を判断する重要な存在だと思います。例えば、つきだしはお客さんが最初に食べる料理ですよね。つきだしがおいしくないと、一気にがっかりしてさせてしまいます。
作るのが大変なうえにお店の評価を左右する総菜や佃煮、煮豆を、本場のおいしい味で安くご提供できる。それがまさに弊社の強みなのです。
-●惣菜、佃煮業界は今後どうなるでしょうか?
ご存知かと思いますが、中食マーケットが拡大している今、弊社のお惣菜商品の需要が高まっていることも実感しています。今後もまだまだ延びていくでしょう。また、佃煮市場についても、高齢化社会になると拡大していくと考えています。やはり人の味覚は変わりますので、年をとると白いご飯と佃煮とお味噌汁、これがあれば一番ということになりますからね(笑)。
-●今後の展望をお聞かせください。
創業以来、京都の味付けや素材の使い方を守り続け、地元のお客様に支持されてきたからこそ、野村佃煮もここまでこられたと思っています。今後は業務用商品の製造・販売を強化することで、この京都自慢の味を全国の飲食店で多くの方に食べていただく機会を作っていければと考えています。
株式会社野村佃煮
お話:専務取締役 野村啓介様、舘昌宏様、石田智一様