－●メニュー開発はどのようにされていますか？
メニューの開発はすべて本部で行っており、改訂は年に２ 回、夏場と冬場に行っています。グランドメニューは変わりませんが、期間限定メニューが入ります。今の季節ですと、「梅ぶっかけ」がとてもよく出ます。他 のうどんに比べて少し価格は高くなりますが、高級な南高梅を使っていますし、さらっと食べられるので、夏場の定番メニューです。

ちなみに、今までうどん屋は、夏は売れないと言われていましたが、ここ10年でぶっかけ風のうどんが定着し、夏もしっかり売上げがたつようになりました。これもうどん業態がのびている要因の１つですね。

－●固定客を掴むための取り組みを教えてください。
まず、「ウエストカード」という会員カードでしょうか。会員になるのに3,240円かかりますが、入会するとお食事券3,300円分がついてきます。さらに、一年間有効で、カードを見せるといつでも一割引になるというものです。

例えばかき揚げうどん420円の１割引だと378円になりますし、焼肉の店舗でも使えますから大きいですよ。現在は会員が12万人ほどいらっしゃいます。あ とは、テレビＣＭの放送やスポーツチームのスポンサーのほかに、ツイッターやfacebookといったSNSも使って情報発信をし、ファンを作っていくと いうことも行っています。

－●九州のうどん屋では店舗数が１位ですね。多くの方に支持される理由は何だとお考えでしょうか？
１つは味へのこだわりが、きちんとお客様に評価していただけていること。そしてもう１つは、やはり「歴史」も大きいのではないかと思っています。さきほどお 伝えしたように客層は本当に幅広いのですが、例えば昔からよく使ってくださっていた方がお孫さんを連れてきてくださったり、子供の頃に来てくださっていた 方が成長して友人や家族と来てくださったり、そういったつながりがとても大きいのではないか、と。そして皆さんどこか「ウエストさんなら安心」と思っていただいているのではないかと感じます。これからもその期待を裏切らないように、地道に真面目においしいものを作っていかないといけないな、と思っています。