「ミネストローネなどのスープで、ショートパスタの代わりに洗っただけのキヌアを使ってみてはどうでしょう。スープをたっぷり吸ってくれるので食べ応えもありますし、適度なとろみが出て口当たりも優しくなります。それでいて、パスタに比べ食物繊維もミネラルも非常に多いので、とてもヘルシーです」
これは仕上がりのイメージが湧きやすいので、構えることなく試せそうだ。パスタを茹でる手間が省けるのも、忙しいお店にとってはありがたい。
「キヌアを入れて練り込んだ、かさ増しハンバーグもオススメです。キヌアが肉汁を吸って旨みを逃さないのはもちろん、ひき肉の減量で脂肪分をカットできるのでヘルシーさも打ち出せます」
ガッツリイメージの肉料理も、キヌアを使えば美味しくてヘルシーな一品に。女性客に向けたキラーコンテンツとして重宝するだろう。
もっと簡単なところでいくと、炒ったキヌアをトッピングに使うという手もある。
「洗って乾かしたキヌアを、キツネ色になるまで炒っても美味しいです。ゴマのような感覚で、サラダのトッピングにしたりふりかけに混ぜたりして使えます。プチプチの食感と香ばしい風味が、良いアクセントになりますよ。炒ったキヌアをカウンターやテーブルに並べておいて、自由に使ってもらうのもいいかもしれません。あとは、パン粉の代わりに揚げ物の衣として使うのもアリですね」
定番からユニークなものまで、多彩な使い方でキヌアの魅力を発信する村岡さん。最後に、こんなアドバイスを贈ってくれた。
「キヌアの特性が味だけでなく見た目も大切な飲食店のメニューにとって強い味方となってくれるはずです。味付けに使う調味料の分量が少なくて済むので、お出汁やソースが流れにくく美しい一皿になりますよ」
日本における第一人者から学ぶキヌアの活用法。身近な料理や食材と組み合わせながら、美味しくてヘルシーな一品づくりに役立ててみては如何だろうか。
<関連書籍>
「アンデスのスーパーフード おいしい!キヌアレシピ」(著:村岡奈弥)
価格:1,296円(税込み)
発行:2014年1月
出版社:成美堂出版
ISBN :978-4-415-31770-0