業界ニュース2014.07.31

今から始まる「おせち」開発、ブログ上での話題は?

2014.07.31

株式会社 日立システムズ

株式会社 日立システムズ

本コーナーでは、ソーシャルメディアに残された大量のデータの中から食ビジネスに役立つキーワードを分析し、皆様へ簡易レポートとしてお届け致します。第5回では、「おせち」というワードに注目しました。

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本コーナーでは、ソーシャルメディアに残された大量のデータの中から食ビジネスに役立つキーワードを分析し、皆様へ簡易レポートとしてお届け致します。第5回では、「おせち」というワードに注目しました。

目次

なぜ今の時期に「おせち」なのか?

日本のお正月に欠かせない「おせち」ですが、実際に製造・販売するメーカーや小売店・百貨店では、早いところでゴールデンウィークあたりから、遅くとも夏には企画・開発をスタートする企業が多いと思います。では、実際にネット上ではいつ頃からおせちに関する話題が増えるのか調査してみます。

上記は「おせち」をキーワードにしたブログの投稿年間推移です。

ブログ上で発言が増え始める10月から1月の期間内で、「おせち」と一緒に集計されたキーワード分析をしてみます。

【おせち購入派】
「購入」・・・予約や宅配やネット販売に関するキーワードグループ
「販売店」・・・デパート・スーパーや百貨店など、購入先の検討・お勧めに関するキーワードグループ

【おせち手作り派】
「手作り」・・・手作りのおせちに関するキーワードグループ
「料理名」・・・黒豆、栗きんとん、数の子等、レシピ・食材に関するキーワードグループ

10月から11月にかけては、おせち購入派の「購入」「販売店」の割合が多く、反対に12月から1月にかけてはおせち手作り派の「手作り」「料理名」グループの割合が増えているのが分かります。

おせちの購入に関する時期は10月から11月がピークと分かりました。

それでは、もう少し詳しく詳細を分析してみてみましょう。

購入先によって商戦のタイミングは異なる

10月ごろから百貨店、スーパー、通信販売、予約等のキーワードの出現が目立つようになり、消費者がどこから購入するのか具体的に検討し始めていることが読み取れます。

10月は百貨店・デパートなどのおせち予約に関連した言及が多く、有名料亭とのコラボおせちなど、高級志向が強い投稿が多く見られました。
11月~12月はスーパーのおせちに関する言及が急増します。特に早割の期間や割引方法になど、価格に関連する投稿が多く見られました。また、スーパーの場合はクリスマスケーキの広告についてや、店頭でのお正月ディスプレイやPR方法などについての言及も多く、この時期、おせちと年末のイベントをあわせて考える人が多いようです。
通信販売系は11月~正月直前まで伸びており、ネットショッピングで楽に注文できる、冷凍だから好きな時に食べられるから注文したなど、主に年末の駆け込み需要を多く取り込んでいるようです。

それでは消費者はどのような種類のおせちを検討しているのでしょうか。

人気のおせちと意外な使われ方

おせちの種類についての内容としては、和風・中華・洋風などおせちの種類で悩んでいる方が多く、関連して早割を使って購入することを検討する人、今年は自分が支払うからとじっくり選ぼうとしている人、豪華なのにお手ごろ価格!という感激の声もありました。

そして、まだ少数ですが、家族からお母さんへ、夫から妻へのプレゼントとしている言及、それに感謝する内容があり、おせちが新しい年の幕開けのプレゼントとしても使われていることがわかりました。

単品では手作りされるおせちが狙い目

12月からは「メニュー」「レシピ」「料理教室」「義母」などというワードがでてくることから「手作りのおせち」について言及する傾向が高くなることがわかります。

12月の中でも、特にクリスマスを過ぎた年末頃から「手作り」の言及が増えてきます。また、黒豆、栗きんとんなど、具体的な品目名が多く出現するのもこの時期からです。言及内容を見ると全てを手作りというよりは一部手作り、一部分は購入と分けているようでした。つまり年末の直前は、おせちのセットではなく、おせちの具材単品での駆け込み需要が見込めると言えそうです。(※発言のピークはもちろん元旦ですが、こちらは実際におせちの蓋を開けてみての反応や味に関する発言となっていました。)

上記の具材を商品開発の参考にされてはいかがでしょうか。

以上「ブログ」の年間データから「おせち」について調査しましたがいかがでしょうか。おせちの商戦のタイミングが意外と早く、秋頃になっていたのがお分かりいただけたかと思います。これからおせちメニューの開発を検討される方は単品の商品開発が狙い目かもしれません。

今後もソーシャルメディアデータ分析では消費者の嗜好や新しい商品・サービスの発掘、意外なキーワードを違ったテーマでご提供いたします。

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