当社が今まで取り組んできた「コンサルティング事業」では、国内のスタートアップワイナリーを中心に、ワイン用のブドウ栽培やワイン醸造・生産に関する技術的なサポートといった、それぞれのワイナリーの課題に応じた適切な支援を行うことで、日本ワイン産業の発展に貢献してきました。
一方で、ワイナリーの現場が抱える課題は栽培・醸造といった技術面にとどまらず、原材料や資材の調達、販売、広報など、より多様で総合的な支援が求められていることがわかってきました。加えて、ワイナリー、サプライヤー、お客様それぞれが個別に活動することで、ワイン造りを支える知見や情報が十分に連携されていない状況が見られます。その結果、日本ワインの価値や生産者の工夫がお客様に伝わりにくくなるほか、調達面での支障など、業界全体の新たな課題が顕在化しつつあります。
近年、日本国内のワイナリー数は直近10年で200以上増加し、2025年には500ワイナリーを突破※1しました。メルシャンはこうした日本ワイン産業を取り巻く環境変化と課題を踏まえ、従来の「コンサルティング事業」を進化させ、「日本ワイン応援事業」として取り組みを拡大します。本事業では、「コンサルティング事業」のサポート範囲や対象を拡大するとともに、個別・小口で分断されがちな取引を、メルシャンが“ハブ”として束ねることで、ワイナリーとサプライヤーを効率的につなぐ「ハブ&スポーク型」※2の取り組みを進めます。あわせて新たな取り組みとして、新規事業「あなただけのワインづくり体験」を開始します。
※1 国税庁令和7年アンケート「酒類製造業及び酒類卸売業の概況」
※2 中心となる拠点(ハブ)が集約点となり、周辺の拠点・主体(スポーク)と放射状につながることで、全体を効率的に機能させる構造のこと。
当社は、「シャトー・メルシャン」が掲げるビジョン「日本を世界の銘醸地に」の実現には、日本ワイン産業全体の発展と日本ワインの高品質化が不可欠だと考えています。「日本ワイン応援事業」では、約150年にわたるワイン造りで培った人財と知見を生かし、日本ワイン産業の発展に貢献するとともに、日本ワイン市場のさらなる活性化を目指します。

●「日本ワイン応援事業」概要
既存の「コンサルティング事業」の内容を拡大するとともに、新たな取り組みを開始します。
1.「コンサルティング事業」サポート範囲の拡大:
これまでのコンサルティングは「栽培」「醸造」を中心にサポートをしてきました。今後は苗木の選定からワインの販売に至るまで、日本ワインのサプライチェーン全域をサポートするとともに、スタートアップワイナリーに限定することなく、中規模のワイナリーや設立から一定の年月を重ねてきたワイナリー、自治体までをサポートの対象とし、「面」で支える事業に拡大します。
2.共同調達ビジネスの開始:
メルシャンがサプライヤーとワイナリーの間に立ち、複数のワイナリーの購買数量を取りまとめ、苗木・畑資材などを提供する新たな支援サービスを2026年4月より開始します。本サービスでは、メルシャンの購買力を活かし、安定的な供給を目指すとともに、産地特性や目的に応じた資材選定のアドバイスも行います。これにより、ワイナリーの調達業務にかかる負担を軽減し、畑づくりや醸造といった本来の価値創出に集中できる環境づくりに貢献します。
3.新規事業「あなただけのワインづくり体験」の開始:
一般のお客様がワイナリーとともにワイン造りに関わることができる体験型の取り組みです。ワイン造りを起点に、ワイナリーや地域との継続的な関係づくりを促進し、日本ワインの魅力発信と地域活性化につなげていきます。
●今までのコンサルティングと成果事例
1.アールペイザンワイナリー:岩手県花巻市


2.株式会社仙台秋保醸造所:宮城県仙台市


●新たなコンサルティング事例
北海道上川郡美瑛町にある「美瑛ファーム」に隣接するワイナリーの設立にあたり、2025年10月よりヴィンヤード造りに関するコンサルティングを開始しました。本件は、メルシャンの「コンサルティング事業」において、苗木の選定や植栽といった初期段階から関与する初の事例です。本取り組みでは、メルシャンがこれまで培ってきたブドウ栽培やワイン造りに関する知見を活かし、畑づくりから醸造設備の検討、運営体制の構築に至るまで、ワイナリーの立ち上げに必要な検討を総合的に支援しています。
株式会社美瑛ファーム:北海道上川郡美瑛町

メルシャンは、企業パーパス「自然のめぐみを、幸せにかえてゆく。」のもと、ネイチャー・ポジティブな取り組みとともに、ワインのある豊かな時間を通じて、人と人とのつながりを楽しんでいただけるよう、さまざまな提案を続けていきます。









