2021年度 ミツカングループ上期業績概要について
~国内納豆事業は7期連続増収で過去最高~
企業2021年11月25日
ミツカングループの2021年度上期(2021年3月~8月)業績は以下のとおりです。
ミツカングループ
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区分 | 業績 | 前年度比 | (2020年度金額) |
---|---|---|---|
売上高 | 1,145億円 | 93.0 % | 1,231億円 |
エリア別
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区分 | 業績 | 前年度比 | (2020年度金額) |
---|---|---|---|
日本+アジア事業売上高 | 575億円 | 97.8 % | 588億円 |
北米事業売上高 | 496億円 | 85.7 % | 578億円 |
欧州事業売上高 | 73億円 | 114.5% | 63億円 |
国内セグメント別
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区分 | 業績 | 前年度比 | (2020年度金額) | |
---|---|---|---|---|
家庭用売上高 | 464億円 | 95.0 % | 488億円 | |
食酢 | 148億円 | 94.5 % | 156億円 | |
ぽん酢 | 67億円 | 92.5 % | 73億円 | |
つゆ・ 鍋つゆ | 67億円 | 93.4 % | 72億円 | |
納豆 | 139億円 | 100.9 % | 138億円 | |
業務用売上高 | 99億円 | 108.0 % | 91億円 |
注) 金額は純額表示
1.ミツカングループ2021年度上期業績概況
2021年度上期のミツカングループ合計売上高は、前年度比7.0%減の1,145億円となりました。昨年は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた内食需要の高まりで、国内、海外ともに家庭用商品売上は大きく伸張し、一方、業務用商品売上については苦戦するという状況でしたが、本年においては、業務用については回復基調にあるものの、昨年大きく伸張した家庭用は前年度売上には及ばず、グループ全体としては減収となりました。また、2021年2月にオーラムアメリカ社へ事業譲渡した北米のペッパー事業の売上減もグループ全体の減収の要因の一つとなりましたが、ペッパー事業を除いたグループの売上としては、新型コロナウイルスの影響がなかった2019年度上期の売上水準は上回っております。
海外売上高比率(グループ合計売上高に占める北米、欧州、アジアの売上)は50.2%となりました。
2.各事業の概況
<日本+アジア事業>
2021年度上期の日本+アジア事業の売上高は、前年度比2.2%減の575億円となりました。家庭用売上高は、前年度比5.0%減の464億円となり、業務用売上高は前年度比8.0%増の99億円となりました。昨年は、内食需要の高まりで、家庭用商品の食酢、ぽん酢、つゆ・鍋つゆ、納豆といった主要セグメントすべてにおいて大きく売上を伸張できた一方、外食向け需要が大幅に減少した業務用商品においては売上減となっていました。本年は、家庭用商品においては、主要セグメントのうち、ぽん酢、つゆ・鍋つゆは前年度売上には及びませんでしたが、新型コロナ感染症拡大による影響がなかった2019年度上期を上回る売上となり、食酢は2019年度上期の売上水準を維持しております。
また、納豆については、2015年度上期より7年連続増収となり、過去最高売上を更新いたしました。自社納豆事業の売上№1商品である「金のつぶ たれたっぷり!たまご醤油たれ」が昨年に引き続き売上が伸び、前年度から23%増と好調に推移しました。昨年発売した新商品「金のつぶ ご飯に合う濃厚タレシリーズ」も好評で、売上伸張に貢献しました。食酢ドリンクの「フルーティスシリーズ」も外出自粛や家飲みの増加で健康を気遣うニーズを捉え、前年度から5%増と売上伸張いたしました。
業務用売上高については、新型コロナウイルス感染症対策の影響を受け、外食向け需要が大幅に減少した昨年からは増収となりました。ただし、2019年度上期の水準までには回復できていない状況です。
下期については、家庭用はご好評いただいております新商品「スープも味わうしゃぶしゃぶ」を、また納豆では、「金のつぶ ご飯に合う濃厚タレシリーズ」の新フレーバー「濃厚すき焼タレ」を中心にいっそうの拡売をはかってまいります。食酢においては、健康機能の認知拡大をすすめるため、「酢の力」のコミュニケーションを強化し、「おいしさと健康の一致」に応える提案をすすめていきます。あわせて、新しい生活様式が広がる中、もっと楽しく、もっと前向きに料理をしていただくために工夫を凝らした、「新しい食べ方」を提案する動画コミュニケーション「みんなのキッチンプロジェクト」をスタートしております。「みんなのキッチンプロジェクト」で、家族のライフスタイルに合わせた食のコミュニケーションを活性化する「おいしさと楽しさ」を兼ね備えた食生活の提案を強化していきます。
<北米事業>
2021年度上期の北米事業の売上高は、前年度比14.3%減の496億円となりました。「パスタソース事業」については、メインストリームカテゴリーの「RAGU(ラグー)」ブランド、プレミアムカテゴリーの「BERTOLLI(ベルトーリ)」ブランドともに昨年は内食需要の高まりで大きく売上が伸張しましたが、本年は前年度売上高には及ばず、両ブランド計で2019年度上期の売上水準となりました。「調味料事業」については、業務用や日本食ビジネスの食酢を中心に前年を大きく上回り、2019年度上期よりも売上を拡大しています。家庭用ブランド商品においては、昨年、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により売上を伸ばしたクッキングワインなどのスペシャリティな商品も前年度水準を維持しています。
下期についても引き続き、新型コロナウイルス感染症の状況が生活者の食生活に与える変化を捉えながら、「未来ビジョン宣言」の実現に向けた取り組みをすすめてまいります。
<欧州事業>
2021年度上期の欧州事業の売上高は、前年度比14.5%増の73億円となりました。欧州事業では、近年、「未来ビジョン宣言」に沿った価値の創出ができる事業への強化・集中をすすめ、日本食ビジネスやスィートピクルスの「Branston(ブランストン)」、食酢の「SARSON’S(サーソンズ)」といった家庭用の主力ブランドを売り伸ばし、事業構造改革をすすめてきました。本年については、「Branston」「SARSON’S」といった家庭用ブランド商品は、大きく伸張した前年度売上高には及んでおりませんが、2019年度上期を上回る売上となりました。また、テイクアウトやデリバリーでの需要が伸びた日本食ビジネスは好調に推移し、欧州事業全体では増収となりました。
下期についても引き続き、英国でトップブランドである「Branston」、「SARSON’S」を中心に新商品の開発に取り組み、「未来ビジョン宣言」に沿った価値提案を通じて市場の活性化を図ってまいります。
<ZENB事業>
2020年度に日本、米国、英国での事業展開となったZENB事業ですが、本年も引き続きZENBが掲げる価値観や考え方に賛同してくださる方々の共感、共鳴を醸成するためのコミュニケーション活性化に重点的に取り組み、これを通じて、ZENB ブランドの認知拡大をすすめております。
2021年度上期も様々なステークホルダーの皆様とともに「生活共創価値」の提案をすすめてまいりました。ホテルニューオータニとの"美味しさ・健康・環境配慮"をすべて叶えるメニューや、東京農業大学との野菜をまるごと使った「ZENB PASTE(ゼンブ ペースト)」と小麦を無駄なく使う全粒粉パンのサンドイッチ「ZENBサンド」の共同開発、FOOD LOSS BANKとのコラボレーション商品の発売などの取り組みを実施してまいりました。また、日本では昨年9月に発売した、黄えんどう豆100%でつくった新主食「ZENB NOODLE」が累計販売数100万食を突破いたしました。新商品ではご好評いただいております「ZENB NOODLE」のゆで汁をだし代わりにして、豆の旨みと栄養を余さず楽しむ「スープヌードル」を発売し、ZENBの価値観を具現化した商品と調理体験の提案をすすめております。
下期についても引き続き、「『食べる』のぜんぶを、あたらしく。」、「新しいおいしさで変えていく社会」の実現をめざし、共感してくださるステークホルダーの皆様とともに、新しい食生活を提案するビジネスモデルの構築や新商品開発など、様々な取り組みを推進してまいります。
<「未来ビジョン宣言」実現に向けた取り組み>
ZENB事業をはじめ、既存事業においても「未来ビジョン宣言」の実現に向け、具体的な取り組みをすすめております。「人と社会と地球の健康」に向けては昨年、京都市と「食品ロス削減に資する取組の連携に関する協定」を締結いたしました。「京都の野菜を無駄なくおいしく食べ尽くす」をコンセプトにしたメニューの共同開発と普及活動をはじめ、親子向けの体感型学習プログラム「食品ロス美味しく減らそう親子教室」や大学、他企業と連携した企画「まるごとベーカリー」などを京都市とともに実施しています。
日本最大の食料生産地域である北海道エリアでは、北海道庁とホクレン農業協同組合連合会と「B面レシピPROJECT」を食品ロス削減の日である10月30日(土)から始動いたしました。
また、新商品開発においては、高知県安芸市のゆず農家の皆様と、モノづくりにかける想いを改めて互いに共感・共鳴し、持続可能な取引に向けて、果汁の搾汁方法から、味づくり、デザインなどを共同で開発した新商品のぽん酢「まっことゆず」を発売し、新たな共創のステージの1歩を踏み出しています。
下期も「未来ビジョン宣言」の実現に向け、多くのステークホルダーの皆様とともに、「生活共創価値」を築くことができる取り組みを推進してまいります。
今後もミツカングループは「買う身になって まごころこめて よい品を」、「脚下照顧に基づく現状否認の実行」を永遠に守るべき2つの原点とし、「未来ビジョン宣言」に沿って、「人と社会と地球の健康を大切にする」、「おいしさと健康の一致」の実現に向け、グローバル展開を推し進めながら、環境変化に対応し、「ミツカンらしい経営による持続的な成長」を目指していきます。