飲食・宿泊2014.10.02

飲食店経営は情報が命

2014.10.02

原島 純一(飲食店専門 中小企業診断士)

原島 純一(飲食店専門 中小企業診断士)

 (相談者:レストラン経営者)

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 (相談者:レストラン経営者)

目次

消費税増税を機会に新たな人気メニューを

 相談者のような悩みはアベノミクスの始動以降、いろんな場所で耳にするようになりました。さらに、4月1日から消費税が8%にアップするため、飲食店の経営者は個人・法人にかかわらず頭を抱えています。

 でも、発想を転換してみてはいかがでしょうか?この機会にどうすれば原材料の値上がりを価格に反映できるのかと考えるのです。私が支援しているある飲食店のケースでは、原材料の値上がりを機に、新たなメニュー開発に着手し、以前より高額ながら話題性のある看板商品をつくあげました。この看板商品が集客につながり、来店数が増え、客単価も少しばかりアップしました。このように、原材料の値上げ分を人気商品の利益で補うのは、解決策のひとつです。

協力的なパートナーシップを組む

 飲食店と仕入れ業者は運命共同体です。飲食店が適正な利益を上げるためには、付き合いのある仕入れ業者に、さらに協力的なパートナーになってもらうことが必要です。今回のように「経済環境の変化」といった業界共通の課題に立ち向かう場合は、なおさらそうです。これまでと同じクオリティで価格の安い食材や、取り扱い可能な新しい食材の提案ができないか、仕入れ先に相談してみるとよいでしょう。

 また、食材の仕入れ先だけでなく様々な業者に協力を仰ぎ、タイミングを見計らってキャンペーンを企画する事もおもしろいと思います。

アンテナをグンと広げ、情報収集に取り組む

 この機会に販促も見直してみましょう。たとえばグルメサイトやホームページ、ソーシャルネットワークサービスなどを活用した情報発信は行なっていますか?お店のファンづくりに情熱的に挑んでいますか?社長が燃えなければスタッフはついてきませんよ。

 さらに、同業他社の動きにも注目してみましょう。原材料の値上げや消費税増にどのように対応しているのか。情報を収集し、自分のお店でも応用できる方法があれば活用してみましょう。

 あるいは、他の地域で繁盛している店の人気メニューや販促イベントにも注意してみましょう。そこにヒントがころがっているケースはよくあります。情報のアンテナをグンと広げれば、これまで知らなかった選択肢が見えてきます。原価アップに対し「我慢するしかない」という方法以外に、多くの選択肢があることを覚えておいてください。

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