「特別なことをするわけではありません。ただ、あたり前のことはあたり前にやり続けないといけません。BIGOLIのやり方はフードコートでは異例にみえても、専門店としては“あたり前”のことをしているだけです。当初は理解されず集客に苦しみましたが、信念を曲げなかったことで、偶然1人のSNSユーザーの目に留まったんです」
『ボロネーゼ専門という潔い店が、なぜかフードコートにある』
1人のユーザーが、店の写真と共にSNSに投稿したつぶやきが拡散。“カルボナーラやミートソースはありません”“サラダやスープはスーパーで買って持ち込んでくださいといった”BIGOLIがこれまで貫いてきた「元祖ボロネーゼ専門店のプライド」は、山盛り本格パスタのインパクトと共に、瞬く間にWeb上に広がっていった。
朝から晩まで、アイドルタイムも関係なくBIGOLI目当てのお客様が途切れない日々が続いた。それを支えるのは、効率的なバックヤードのオペレーションだ。さらに、フードコート店らしからぬハイレベルな料理やサービスが顧客満足度を刺激する。確かにサービスと効率化の両立は、BIGOLIを一時のブームでは終わらせない繁盛店にしている。
仕組みがなければビジネスではない。クレドがなければ、BIGOLIの資格がない
今や月に1万食、累計では10万食を売り上げてきたBIGOLIは、次のフェーズへ進んでいる。BIGOLIの麺やソースをレシピや仕組みごと希望する店舗に提供する「メニューライセンス/POWERED by BIGOLI」という取り組みだ。完全なフランチャイズではなく、加盟店は自分の店の中で“BIGOLIのボロネーゼ”を提供できる。
ランチタイムを有効活用したい居酒屋、またはクラフトビアバーの新フードメニューなど、使い方はその店次第。少人数のオペレーションで提供できるBIGOLIのメニューは、設備投資なしに新規需要と売上拡大を見込めると注目され、すでに4店舗がBIGOLIの看板を掲げながら営業している。
「もちろんBIGOLIの名前も提供するわけですから、食器類や提供レシピはBIGOLI指定のものです。また、ただ仕組みを提供するわけではなく、BIGOLIの信条や行動指針(クレド)を遵守していただきます。
それは我々が大切にしているお客様からの信頼と支持を守る、いわば“あたり前のことをあたり前に”続けていただくことです。そうすれば、BIGOLIのボロネーゼは多くの飲食店のお悩みをきっと解決すると思います」
パスタが持つ従来のおしゃれなイメージを変え、時間のない男性客ニーズに応えたBIGOLIの大盛り本格パスタ。フードコートに品質やサービスはいらないという通念すら覆した。今後も既成概念にとらわれない運営スタイルで、進化を続けていくだろう。
BIGOLI(株式会社ジェイ・イシカワ)
住所:東京都品川区東品川4-12-5-B1
電話:03-6433-2662
お話:BIGOLI運営本部責任者 葛井朝実氏
公式HP:http://bigoli.jp/