小規模店のテイクアウトサービスは、既存顧客の利用にとどまりがち
中小規模の飲食店のテイクアウト事業への高い関心やニーズを、『LINEポケオ』先行リリース以前から感じていたという、LINEの藤原彰二氏。個人営業の飲食店が抱えるテイクアウトサービスの難しさのひとつに、認知度の低さをあげた。
「多くの飲食店では『テイクアウトできます』という案内を、店舗のウェブサイトや、店内のチラシ、メニュー表への提示で行っています。
しかし、この告知方法では、イートインで店舗を利用したことがある、既存客しか情報を知りえません。新規客をテイクアウトで呼び込むのは難しく、サービス自体、気付かれていないということがあると思います」(藤原氏)
グルメサービス事業を担当する武藤良太氏は、『飲食店のテイクアウトサービスは、個人店の取り組みだけでは限界がある』と指摘する。
「テイクアウトのオーダーを店舗のウェブサイトで受けるお店や、専用アプリでスマホから注文させるお店もあります。しかし、ユーザー側の立場からすると、サービスごとに様々なサイトに個人情報を登録するのはとても煩わしい作業です。ネットショッピングでも、楽天やAmazonなどのプラットフォーム型のサービスが支持されています。それも、ある程度の商品数の規模がなければ、ユーザーはサービスを利用したいと思いません。
ですから、テイクアウトサービスは、店舗がプラットフォームを利用して、一緒に盛り上げていく必要があると思っています」(武藤氏)