「カードの状態ではポロポロと崩れてしまうのですが、温めた塩水を入れ練り上げることで独特のモチモチっとした食感に仕上がります。余計な手を加えずオリーブオイルを振っただけの状態で食べていただくのが、うちの“自家製できたてモッツァレラチーズ”のおすすめです」
モッツェリアの認知度を高めるためのカジュアル路線
「うちの本店は、大阪の天満にあります。天満といえば大阪でも屈指の飲食激戦区。ガチャガチャとしたにぎわいのある街です。東京でいうと中野と雰囲気が近かったので、東京の出店先に中野を選びました。店の作りは高級感を出すのではなく、若い方やサラリーマンにも気軽にもご利用いただける、カジュアルな店を目指しています」
カジュアル路線は、メニューの価格にも反映されている。店の看板メニューであり手間も原価もかかる『自家製できたてモッツァレラチーズ』は680円。モッツァレラチーズを使った「チキンとクリームソースのグラタン」は500円代。さらにボリュームのある肉料理でさえ1000円以内とリーズナブルだ。なぜここまで安くできるのだろうか。
「RICCOグループでは、業者さんとのお付き合いを大切にする、というモットーがあります。そのため、今でも大阪の業者さんからの仕入れが大部分を占めています。業者さんの協力のおかげで、輸送コストを加えても、東京の取引先より安く仕入れることができるのです」
チーズ好きが集まる店ならではのメニュー作り
入り口から見える開放的なオープンキッチン。カウンターからは目の前で作る新鮮なモッツァレラチーズの様子が伺える。また大人数でも使いやすい個室も用意され、肩肘を張らずにチーズを楽しめる、明るい雰囲気が作り出されている。
「話しやすい雰囲気や、接客中のお客様とのやり取りは大切にしています。やはりチーズ好きな方も多く、常連のお客様からモッツァレラの新しい食べ方を教えていただくこともあります。その話をヒントに新メニューを作らせていただいたこともあるほどです」
今後は、人気の“自家製モッツァレラ”以外にも看板となるメニューを作っていきたいという。最後に、これから登場予定の新メニューについて、特別に教えてもらった。
「新メニューは、モッツァレラチーズのフォンデュです。野菜やパンなどもちろん、例えば他にオーダーした肉料理やコロッケやメンチカツなど調理済みの食材であっても、フォデュすることで、意外な美味しさが生まれます。自分だけのオリジナル楽しみ方を、広げていただければと思っています」
さらに、フォンデュのあとの締めリゾットもおすすめだという。東京へ進出してまだ1年未満ながら、“自家製モッツァレラチーズ”を武器にファンの輪を広げている『モッツェリアRICCO』。
店の成長とともに、チーズの楽しみ方にも、さらなる広がりと進化が期待できそうだ。
モッツェリアRICCO(有限会社RICCO)
住所:東京都中野区中野5-56-4 池田ビル1F
電話:03-3228-3070
お話:チーフ石川雅也様