最新ニュース2014.05.09

第7の栄養素「フィトケミカル」にメーカーなどが熱い視線!

2014.05.09
  • bnr_menu-plus_300(汎用)
  • bnr_v-manage_300.png 汎用
野菜や果物が持つ色素、香り、
苦味などの成分が、フィトケミカルだ

ここ数年、たんぱく質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維の6大栄養素に次ぐ第7の栄養素として「フィトケミカル」が、食品メーカーや医学界の間で注目されている。いったいどんなものなのだろうか?

フィトケミカルとは、野菜・果物などが持つ色素、香り、苦味などの成分。植物が紫外線や害虫など外敵から身を守る効果を発揮してきた。

美白・美肌効果があるリコピン、眼精疲労回復効果を持つブルーベリーのアントシアニン、脳内の興奮を鎮め、平常心を保つ手助けをしてくれるGABA、育毛効果があるとされるごまのセサミンなど、

身近な食べ物にも多く含まれている。これら植物が本来備える機能ががん予防や美容の分野で役立つと期待され、大学や企業で研究が進められている。

フィトケミカルを食べるだけで、人間もその機能を得ることが出来るが、調理方法によって、私たちの体に吸収される量が左右される。たとえばほうれん草に多く含まれるクロロフィルは熱や酸に弱く変化しやすいので、軽くゆでておひたしや和え物にするか、生のままサラダにするなどの調理法で多く摂取できる。にんじんやかぼちゃに含まれるベータカロテンは、脂溶性のため熱に強く、油と一緒に摂取すると吸収率が高まる。天ぷらや炒め物、ごま和えなどにするとより効果的に摂取できそうだ。

同じ食物でも調理により壊れてしまう成分と濃縮される成分が混在するということもある。例えばトマトに含まれるリノール酸が熱に弱い一方、リコピンはケチャップなどに過熱加工した方が、より濃縮される。フィトケミカルの特徴にあわせて調理方法を変えるのは大変な手間となっている。

そんなフィトケミカルを手軽に、効率良く摂取したいという消費者のニーズをつかみ、フィトケミカルを効率的に摂取できるメニューを提供するレストランや、フィトケミカルを効果的に摂取できる料理のレシピ本が続々登場。食品メーカーはタブレットタイプやサプリメント、スープ、美容液などの商品開発を進めている。

キューサイが2014年4月にリニューアル発売した「Saiby」も、その一つ。野菜、くだものをそのまましぼって真空パックしたスムージーで、商品を解凍すればすぐに食べられる手軽さが人気の秘訣。砂糖や保存料など添加物、水も一切不使用で、素材の美味しさと食感が楽しめる商品となっている。

野菜の持つ力が注目される中、手軽さ、効率をキーワードに、今後もフィトケミカルに関連する食品が登場しそうだ。

注目のキーワード

すべてのキーワード

業界

トピックス

地域