第3回ジャパン・サステナブルシーフード・アワード ファイナリスト決定! ~ 10月12日(火)にチャンピオン発表 ~

掲載日: 2021年09月30日 /提供:シーフードレガシー

ジャパン・サステナブルシーフード・アワード実行委員会は、第3回「ジャパン・サステナブルシーフード・アワード」のファイナリストを9月30日(木)に発表しました。

本アワードは、サステナブル・シーフード(持続可能な水産物)の普及や、日本の持続可能な水産業の推進に貢献したプロジェクトを表彰するものです。新しい取り組みで業界のパイオニア的な存在となったプロジェクトを表彰するリーダーシップ部門、複数の企業、組織、もしくは個人が協働することで業界により大きな影響を与えたプロジェクトを表彰するコラボレーション部門より構成されています。東京サステナブルシーフード・サミット2021会期中(2021年10月12日(火)11:10-12:50、オンライン)に、各部門のファイナリストから選ばれた、今年のチャンピオンを発表いたしますのでぜひご取材ください。当日は以下より授賞式をご覧いただけます。https://vimeo.com/613345817


<リーダーシップ部門ファイナリスト>


おいしく楽しく、フードロスゼロを目指す
「ふぞろい らでぃっしゅ」
オイシックス・ラ・大地(株)

水産資源の課題解決とエシカル消費への意欲を結びつけるとともに、2022年12月末でに累計100トンの水産物のフードロス削減と生産者支援、そのための累計50品の新規商品開発を目標としています。無選別・規格外品、獲れすぎた魚や未利用魚のサブスクリプション、加工品の一部などのアップサイクル品を販売し、商品のストーリーをブランドサイトで伝えています。



日本の海洋資源の未来を描く
(株)Innovation Design、(株)ゲイト


日本サステイナブル・レストラン協会に加盟したことをきっかけに水産資源の現状を知った(株)Innovation Designが運営するレストラン、KITCHEN MANEの取り組みです。魚種を指定せず、その日に獲れた魚からメニューを考案し(株)ゲイト協力の下、三重県の定置網漁で獲れた未利用魚を使った料理を提供しています。




『世界初 ASC-MSC海藻(藻類)認証取得』で切り拓く、沖縄サステナブルシーフード推進プロジェクト
(株)ユーグレナ、八重山殖産(株)、ユーグレナガーデン、農業生産法人 (有)伊盛牧場、琉球黒糖(株)、トキなりフーズ、彩友美リゾート(株)、那覇ベーカリー


(株)ユーグレナは、2019年に世界で初めてユーグレナ・クロレラのASC-MSC 海藻(藻類)認証*2を取得しました。2020年3月には沖縄県石垣島の地域発展も目指し、島の特産品としてユーグレナ・クロレラを使った新メニューや食品を島内の企業と共同開発し、2021年6月には活動範囲を沖縄全土に拡大しました。



つきみいくら(R)~循環型サクラマス養殖で鮭と日本の食文化をサステナブルに~
(株)Smolt 代表取締役 上野賢 、宮崎大学農学部 教授 内田勝久

サケは、日本国内の河川への回帰数が約15年前の1/4になるほど減少しており、いくらの食文化の持続性も危ぶまれています。そこで(株)Smoltは、内田教授の考案した、循環型のサクラマス養殖システムを活用し、天然では4年かかるいくらの生産を2年に短縮することに成功。商品も販売し、今後は増産も見込んでいます。





「コープサステナブル」“海の資源を守る”シリーズ発売及び「責任ある調達」への取り組み
日本生活協同組合連合会


サステナブルな農林畜水産物およびそれらを主原料とするコープ商品(PB)を「コープサステナブル」シリーズとして2021年春より展開を開始し、認証水産品については“海の資源を守る”のメッセージを入れ、消費者が「見つけて選びやすく」しました。また同年5月に「コープ商品の2030年目標」と人権や環境への配慮を推進するコープ商品「責任ある調達基本方針」を公開しました。


<コラボレーション部門ファイナリスト>


『和食文化を守るための業種を超えたコラボレーション 世界初MSC鰹削り節プロジェクト』



株式会社きじま、ヤマキ株式会社、WWFジャパン 海洋水産グループ

水産物の持続性に関する取組みを各々で進めていた和食店きじまと鰹節屋・だし屋のヤマキの橋渡しをWWFジャパンが行い、ヤマキ製のMSC認証かつお削りぶしを使った出汁がきじまのお客様に提供されました。MSC認証のかつお削りぶしの出汁という形態でのMSC認証製品の流通は世界の事例となります。



高知と宮崎の近海かつお一本釣り漁業によるMSC漁業認証取得
近海かつお一本釣り漁業国際認証取得準備協議会


高知かつお漁協(高知県)と南郷漁協(宮崎)に所属する近海かつお一本釣り漁船18隻により、2021年6月にMSC漁業認証を取得しました。複数の県・漁協にまたがる比較的小規模な漁業が合同でMSC漁業認証を取得したこと、また、生鮮カツオとしては日本初の事例で、まとめて審査を受けることで認証取得にかかる費用も抑えることに成功しました。



「ASC認証?を捌いて海の資源について学ぶ"親子で知る!つくる!食べる!"体験」
(株)ゼットン、ASCジャパン、WWFジャパン、日本財団海と日本PROJECT、日本さばけるプロジェクト


(株)ゼットンは、国内21店舗でMSC認証、ASC認証魚を使用したメニューを提供しています。サステナブル・シーフードの認知をより広げるため、実際にさばき、食べる体験を通して、水産資源の危機やサステナブル・シーフードの重要性を身近に感じ、MSC/ASC認証ラベルの認知向上につなげる、親子向けイベントを開催しました。


各プロジェクトの詳細は公式サイトをご覧ください。
https://sustainableseafoodnow.com/2021/award/finalist/


*1 MSC認証:MSC(海洋管理協議会)が管理・推進する国際的な認証制度。水産資源と環境に配慮し、適切に管理された持続可能な漁業に対する「MSC漁業認証」と、サプライチェーンにおいて認証水産物と非認証水産物が混ざることを防ぐとともに、トレーサビリティの確保を確実にするための「MSC CoC認証」から成る。
*2 ASC-MSC 海藻(藻類)認証:養殖水産物が社会的、環境的要素に配慮し、責任ある方法で育てられ、漁獲されたことを証明するASC認証、MSC認証(*1)をそれぞれ運営するASC、MSCが共同で策定した藻類に対する基準。


審査員 (*順不同、敬称略)
浮田晶可(みなと新聞本部長)、森 摂(オルタナ編集長)、大元鈴子(鳥取大学地域学部准教授)、佐々木ひろこ(一般社団法人Chefs for the Blue 代表理事)、喜納厚介(パナソニック株式会社 ブランド戦略本部 CSR・社会文化部)、長谷川 琢也(ヤフー株式会社 SR推進統括本部、一般社団法人フィッシャーマン・ジャパン事務局長)、沖 恵梨(パッカード財団 環境保全科学部門 日本シニアアドバイザー


<過去のチャンピオン>
第1回(2019年)
・イニシアチブ部門(現:リーダーシップ部門)
「『日本初 社員食堂へのサステナブル・シーフードの継続導入』拡大推進プロジェクト ~社員食堂から、消費行動を変革し、SDGs達成に貢献~」
パナソニック株式会社 ブランドコミュニケーション本部 CSR・社会文化部

・コラボレーション部門
「インドネシア・スラウェシ島 エビ養殖業改善プロジェクト(AIP)」
日本生活協同組合連合会、WWFジャパン(公益財団法人世界自然保護基金ジャパン)、BOMAR社(PT.Bogatama Marinusa)、WWFインドネシア(WWF-Indonesia)

「日本初の次世代トレーサビリティーシステム構築プロジェクト」
海光物産株式会社、株式会社大傳丸、有限会社中仙丸、株式会社ライトハウス
第2回(2020年)

・リーダーシップ部門
「きじま『美味しい和食と豊かな海を、未来もずっと。』」株式会社きじま
・コラボレーション部門
「『ブロックチェーンを活用した非対面型ビジネスモデルへの転換~Ocean to Table~』」

海光物産株式会社、日本IBM株式会社、アイエックス・ナレッジ株式会社、株式会社ライトハウス
・特別賞:株式会社臼福本店


ジャパン・サステナブルシーフード・アワード実行委員会プロフィール
■公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)https://www.wwf.or.jp/
WWFは人と自然が調和して生きられる未来を築くため、100カ国以上で活動している地球環境保全団体で、1961年にスイスで設立されました。現在は、森や海などの生物多様性を保全すること、自然資源の利用を持続可能なものにすること、地球温暖化を防ぐことに力を注いでいます。

■一般社団法人 MSC(海洋管理協議会)ジャパン
将来の世代まで水産資源を残していくために、認証制度と水産エコラベルを通じて、持続可能で適切に管理された漁業の普及に努める国際非営利団体です。本部をロンドンとし1997年に設立され、現在は約20カ国に事務所をおき世界中で活動しています。MSCジャパンは2007年に設立。MSC「海のエコラベル」の付いた水産品は世界約100か国で47,000品目以上、日本では900品目以上が承認・登録されており、イオングループ、生協・コープ、セブン&アイグループ、西友、ライフ、マクドナルドなどで販売されています。
詳しくはMSCウェブサイトをご覧ください:https://www.msc.org/jp

■ASC(水産養殖管理協議会)ジャパン https://jp.asc-aqua.org/
環境や地域社会と人に配慮した、責任ある養殖により生産された水産物を対象とする認証制度を運営する 国際非営利団体。2021年9月現在、世界97カ国で32,000品目以上の ASC ロゴの付いた、環境と社会に 配慮して養殖された水産品を販売。世界1544養殖場、国内では90養殖場がASC認証を取得しています。またCoC認証件数は、世界で2618件、国内では203件が認証されています。

■一般社団法人セイラーズフォーザシー日本支局  https://sailorsforthesea.jp/
米国ロックフェラー家当主であるディビッド・ロックフェラーJr.が設立した海洋環境保護NGOの日本支局として2011年に発足、その後日本の一般社団法人として独立運営の形をとり、世界最大の海洋環境NGOでワシントンD.C.に本部を置くOceana、モナコのアルベール2世大公財団とアフィリエイト契約を結んでいます。活動は、「ブルーシーフードガイド」の発行を中心に水産資源の持続可能な消費の啓発、クリーンレガッタプログラムの運営による海洋スポーツの環境保全基準値設定とプラスチックゴミの削減、KELPプログラムによる子供達の海洋教育の3つのプログラムを基軸に広範に及びます。

■株式会社シーフードレガシー https://www.seafoodlegacy.com
シーフードレガシーは、社会・経済・環境におけるサステナビリティを念頭に、海と人をつなぐ象徴としての水産物(シーフード)を豊かな状態で未来世代に継ぐ(レガシー)ことを目指すソーシャル・ベンチャーです。世界を網羅する幅広いネットワークや専門知識を活かし、国内外の水産企業、NGO、政府等と協働して日本の水産業に適した解決策を描きます。


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