当社は、4月1日を夢を発信する日にしようとするApril Dreamに賛同しています。 このプレスリリースは「株式会社庄治郎商会」の夢です。
私達は事業の一つとして薪ストーブ用、焚き火用の薪を製造しています。
私達の薪づくりは、森林整備など環境関連事業を手がける会社や地元の里山再生組合のような林業従事者たちと連携して行っています。
森林整備で山から出てくる間伐材は樹齢30年から70・100年近い物もあります。
決して2・3年の木が薪になっているわけではありません。
昨年加工した間伐材は大きなもので7.80cm、長さは2~3mあります。
結構でかいんです。切りたてほやほやの生木なので重いですし。
私達はそれをチェーンソーで切って薪割機で割って薪にしています。
今回私が伝えたいことは二つあります。
1.なぜ私たちが森林整備の時にでる間伐材の利用を増やしていこうとしているのか
2.その間伐材でできた薪は資源の循環につなげることが出来るという事です。
そもそもなぜ森林整備で間伐が必要なのか、そして間伐作業をおこなっている林業従事者の仕事、課題について少しお話しさせてください。
間伐とは、森林の成長に応じて樹木の一部を伐採し、過密となった林内密度を調整する作業です。間伐を行うと、光が地表に届くようになり、下層植生の発達が促進されることで、森林の持つ多面的機能が増進します。また、残った樹木が健全に成長することにより木材の価値も高まるため、間伐は大変重要な作業となります。
この間伐作業を行い森を整備し自然環境を未来に託すために林業従事者が活躍しています。高性能林業機械やチェーンソーを使って間伐を行い間伐後の植林であったり、登山道が安全に登れるように整備も行ってくれています。道路・鉄道・送配電線など重要インフラ施設周辺森林整備・自然災害で被害のあった森林の整備などの環境保全事業を行ってくれています。あらためて聞くとめちゃくちゃ大事な仕事だということが伝わると思います。
課題としまして、近年では木質バイオマスなど、エネルギー資源としての活用(R2年 燃料材需要の急増を背景に利用量が大きく増加36%)が年々増えてはいるものの
間伐材・林地残材は年間発生量が約970万トン(林農庁HPより)ながら、未利用の状況も多い現状です。なぜ未利用が多いのか、建材になりえなかった未利用間伐材は、一般廃棄物や産業廃棄物として分類され、廃棄コストも高額になってしまうため、林地残材として放置されてしまっているからです。
※10kg 100円~300円 150円とすると1000tで1,500万円の廃棄代
廃棄されると林業者の収入にも繋がりません。その為、収入にならない間伐作業そのものが行われなくなり、森林の荒廃が進む要因になってしまいます。
間伐作業による里山再生に繋げるために私たちに出来ることは利用されない間伐材を使用して薪の製造量、販売量を拡大していくことです。
間伐材の利用が増えてくれれば、間伐作業を行う資金となり、森のメンテナンスが進むことに繋がります。
そしてもう一つ、キャンプの焚火で出た炭や灰を農業に活かして資源の循環を目指しています。
なぜなら私たちは200年続く農家として米の生産も行っているからです。
近年は生産の他に農業体験にも力を入れており、苗場プリンスホテルと連携をして毎年田植え、稲刈り体験のツアーを行い、南魚沼の自然や食の大切さを伝えています。
その農業に大切なのが土づくりです。
その土づくりで今後重要な役割を担ってくれるのが間伐材の木くずとキャンプの焚火で出た炭や灰です。焚火の炭や灰をどのように農業に活かすかというと
間伐材の加工時にでた木くず、キャンプの焚火で出た炭その他副産物(米ぬか、米ぬかを利用した事業の廃棄を利用して発酵材)を堆肥に変えて農業の土づくりに活かします。
こちらはすでに実施しています
毎年自社で決めた圃場数か所で土壌分析を行っているのでその圃場で効果測定します。
この木材発酵堆肥の大きな特徴は補肥性と保水性の向上です。昨年の夏、連日の高温による高温障害で農作物へ大きな被害がありました。
木質堆肥の保水性と補肥性、木灰の効果により根の活性化と光合成のサポートで、干害への抵抗性を高める事が出来ます。
堆肥を使い栄養の無い痩せた土が、栄養のある土に肥えてくると生産時に使う肥料の使用量も30%~40%削減でき農業の持続にも繋がります。
ここで、べつに焚火の灰じゃなくてもいいじゃんと思うかもしれません、なぜ焚火の炭なのかというと、キャンパーに焚火後の炭のリサイクルに協力してもらうことで、焚火後の炭に紛れたゴミを無くしマナーを向上させたかったからです。
私達は以前から、焚火後の炭が農業に活用できないか実験と調査をしてきました。
何度かキャンプ場から炭を回収して分別してみると、たばこの燃え残り、プラスチック、蚊取り線香、食べ残し等が見受けられました。
県内外数か所のキャンプ場に問い合わせると確かにゴミはでるとの事でした
キャンパーに薪ができるまでの背景と炭や灰の使い道を知ってもらうことで間伐材の利用にも積極的になり、焚火後の炭に紛れたゴミ、そのゴミの量も無くすことができます。
私達は、森林整備による里山再生や、薪の背景を多くの方に伝えるための体験も積極的に行っています。昨年もsnow peakHQやイベント等でファミリー向けの薪割体験を実施させていただきました。
私たちがこの間伐材を使った薪の利用に積極的になれば、林業の収入につながり里山再生を行っていけます。薪の需要の拡大に応じ地域の高齢者や女性の雇用の場も生んでいけます。
そして、その薪の背景、森林整備についてキャンパーと一緒に考え取り組む事でサーキュラーエコノミーが実現でき、森林と農業、キャンプの豊かさが持続可能になります。
私達はこの間伐材で持続可能な循環型社会を創ります。
「April Dream」は、4月1日に企業がやがて叶えたい夢を発信する、PR TIMESによるプロジェクトです。私たちはこ の夢の実現を本気で目指しています。